8月16日、明治安田生命J1リーグは第10節が開催され、ヴィッセル神戸は敵地で鹿島アントラーズと対戦。前半にダンクレー、後半に郷家友太の得点で2度にわたりリードを奪うも、試合終了直前に追いつかれてドロー。初先発の小田裕太郎も必死に勝利を目指した。

上写真=鹿島の永戸勝也と競り合う神戸のルーキー、小田裕太郎(写真◎J.LEAGUE)

■2020年8月16日 J1リーグ第10節(@カシマ:観衆4,766人)
鹿島 2-2 神戸
得点:(鹿)エヴェラウド、荒木遼太郎
   (神)ダンクレー、郷家友太

先発出場で確かな手応え「通用した部分かなと」

 FW小川慶治朗、DF藤谷壮、MF安井拓也といったアカデミー出身の先輩がベンチで見守る中、今季トップチームに昇格したFW小田裕太郎がJ1リーグ初先発出場を果たした。ドウグラス、郷家友太とともに3トップを構成し、「試合の前の日の練習で(先発を)言われて、やってやろうという気持ちはありました」と、ゴールへ向かった。

 前半9分にはMFアンドレス・イニエスタからパスを受け、左足でシュートを放った。惜しくも枠を外したが、立ち上がりから積極的に得点を狙う姿勢を示した。後半23分に小川と交代してピッチを退くまで、持ち味とするドリブルも随所に披露した。

「(結果的に)チームの勝利に貢献できなかったのは悔しいけれど、前半のシュートまで行けた場面とか、アタッキングサードでの仕掛けだったり、裏抜けというのは通用した部分かなと思いました。その上で、もっと守備の強度とか、ボールを奪われない技術を身につけなければいけないと感じました」

 初先発の試合で見えた課題もあるが、大きな手応えもつかんだのだろう。試合後の小田の表情には、すがすがしさも垣間見えたように感じる。この日、対戦相手の鹿島も4人の高卒ルーキーが出場していたため、年代別日本代表でともに戦う仲間との対戦も楽しんだのかもしれない。

「そんなに意識はしていなかったけれど、やはり高校(年代)の代表から一緒にやってきた仲間もいたし、代表(の活動)に行くたびに『(次は)チームで頑張ろうや』みたいな話をしていたので、またこういう舞台で一緒にプレーできたことは素直に良かったなと思います」

 先発デビューを果たしたが、一喜一憂している暇はない。3日後にはすぐに、次の試合(J1第11節柏戦)がやってくるからだ。小田自身、今季出場した4試合ではまだ勝利を味わえていないだけに、次に出番が訪れるときは必勝を誓う。

「連戦が続くので、チームの勝利に貢献できるプレーをやっていかなければいけない」

 8月12日に19歳になったばかりのクラブ生え抜きアタッカーが、豪華な攻撃陣がそろう神戸のポジション争いをますます激化させる。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE


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