上写真=センターバックとして高橋は特に最初の失点を悔やんだ(写真◎J.LEAGUE)
■2020年8月15日 J1リーグ第10節(@三協F柏:観衆2,603人)
柏 1-3 C大阪
得点:(柏)オルンガ
(C)ブルーノ・メンデス、オウン・ゴール、西川潤
「ちょっとしたミスだったので悔しい」
攻め倒しながらなぜかゴールを奪えず、ほとんどピンチがなかったのに失点を重ねてしまう。数あるフットボールの試合ではそれなりに起こり得ることかもしれないが、だからこそ高橋祐治が悔やむのが、キックオフからわずか5分の出来事だ。
セレッソ大阪の右サイドバック、松田陸が裏のスペースにミドルパスを送ってきてブルーノ・メンデスに届き、清武弘嗣に預けてすぐリターンパスが入ったところがペナルティー・エリアの中。センターバックの相棒、古賀太陽が対応したが、ブルーノ・メンデスの巧みなキックでゴールを割られてしまった。
「前半の入りをしっかりしようとしていたのであの時間帯に失点してしまって、ちょっとしたミスだったので悔しいです。すぐ次に試合があるので改善して、2度としないようにしたいと思います」
55分の2点目は相手のFKが古賀に当たってしまったオウンゴールで、87分の3点目はこちらが2点を追って前がかりになっていたために受けたカウンター。どちらも仕方がないとも言える失点だった分、最初の失点の重みは増す。
古賀とのコンビは空中戦で強さを誇り、相手の縦パスにも厳しく対応していて、ほかに決定機はほとんど作らせていない。「(サイドバックがベースの)太陽はルヴァンカップでセンターバックをやっていたし、チャレンジとカバーは話していました。でも、そこでやられてしまって…。後ろは4人でしっかり守りたい」と反省の弁だ。
古賀についてはネルシーニョ監督も「終始落ち着いていて、寄せの部分など個性を前面に出しながらビルドアップの起点にもなっていた」と評価していて、高橋の足を引っ張ったわけではなかった。そのビルドアップについては高橋も「太陽のビルドアップの能力が優れているので良かった。それで押し込んだ形が作れました」と最終ラインからの配球に自信もつかんでいる。
山下達也、大南拓磨がケガを抱え、古賀の他にも本来右サイドバックの川口尚紀をセンターで起用したりとスクランブル態勢が続くが、高橋は最終ラインをリードする存在としてこれからも堅陣を築いていく。
取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE