上写真=セレッソ大阪戦に向けて調整する選手たちに声をかける長谷川監督(写真◎FC東京)
自分たちの良さを出していく
アウェーの6節札幌戦に引き分け、同じく敵地で戦った7節の鹿島戦もドロー。ホームに帰ってきた8節の鳥栖戦に敗れて、ここ3試合、FC東京は思うように勝ち点を積めていない。
「鳥栖戦は難しい試合でしたけど、それを言い訳にできないと思います。立ち上がりからアグレッシブさというのが足りなかった。しっかり全員で守備をして全員で攻撃することが、セレッソ戦でも一番大事なところ。本来、それがうちのストロングでもあったわけで、鳥栖戦はまったくできなかった。もう一度、自分たちの良さをしっかり出していこうという話はしました」
鳥栖戦は当日に相手チームに発熱者が出たと聞かされ、開催の可否について複雑な感情を抱えたまま、試合に臨んだ経緯がある。しかし指揮官はこの日、ピッチ上で自チームがアグレッシブさを出せなかったことにフォーカスした。問題は自分たちにあるということだった。
本日9日のセレッソ大阪戦は、その問題を解消することこそが重要になると話した。
「やっぱり行く行かないのところを、はっきりできるかどうかじゃないかなと。中途半端にしてしまうと外されてしまいますし、逆に行かないと難しい試合になってしまう。どのチームもセレッソと対戦するときはそうだと思いますが、行く時と行かない時のメリハリが非常に大事なるんじゃないかと思います」
長谷川監督が鳥栖戦では見せられなかったアグレッシブさを、メリハリを持って出していくことが4試合ぶりの勝利を手にするためのポイントだと指摘する。また、昨年よりも失点が増えていることについてはこうコメントした。
「失点数が多いのは分かっていますが、今年は得点も取っていきたいということでスタートしています。もちろん、いらない失点は減らしていかなければいけないですが、あまり失点数を抑えることに(意識が)振れすぎても(よくない)。今、セットプレーを含めて得点が取れていて、チャンスの数も増えていると思うので、それを続けながら、何とか失点数を減らしていかなければと思っています」
まずはアグレッシブに戦い、なおかつ攻撃と守備のバランスも意識する。一見、難しいタスクだが、それがFC東京の目指すところであり、本来の強み。少なくとも、4節の横浜F・マリノス戦、5節の浦和レッズ戦はできていた。
C大阪戦に臨むのは『本来の』アグレッシブなチームか。いつ、どのタイミングで行くか、はたまた構えるのか。その判断が、勝負を決める。