上写真=アシストの三笘と抱き合う旗手(写真◎Getty Images)
■2020年8月5日YBCルヴァンカップ第2節(@カシマ:観衆2,591人)
鹿島 2-3 川崎F
得点:(鹿)伊藤翔2
(川)三笘薫、大島僚太、旗手怜央
アシストは同期の三笘。「薫のボールは知っている」
待ちに待った瞬間は、後半10分に訪れた。左サイドのFW三笘薫からのアウトサイド・クロスに、逆サイドのFW旗手怜央が反応。旗手のシュートは鹿島のGK曽ヶ端準に止められたかに思われたが、ゴールラインを割った。旗手に待望のプロ初ゴールが生まれた。
「(三笘)薫のアウトサイドで出すボールは、大学のときから知っている。だから、あの時点でファー(サイド)に流れてくるのは予測できていました。その通りのボールが来たので、あとは押し込むだけ。ゴールを今まで、ずっと取りたいと思っていて取れなかったので、決められてよかった。自分の形とは全く違うけれど、ゴールにこだわっている中で、こういう重要な試合でゴールを決められたのは、自分にとってはよかったかなと思います」
ゴールを挙げ、「みんなから『ナイスゴール』と祝福された」という。「みんなからそういう言葉を言われると、チームに貢献できたという気持ちも湧くので、本当にうれしい言葉でした」と、試合後は笑みを浮かべる。
この日は4-3-3システムの右ウイングのポジションで先発出場。前半19分、22分と決定的なシュートを放ち、序盤からゴールへの意欲を示した。後半には左ウイングにポジションを変える時間帯も。両チーム最多となる4本のシュートを記録するなど、後半アディショナルタイムに家長昭博と交代するまでアグレッシブな姿勢を貫いた。
「個(の力)でゴールに向かっていくのは自分の特徴。今は左ウイングだったり、右ウイングだったり、両ウイングをやっている中で、右のウイングをやるのは結構難しいんですけれど、今日みたいに自分の持ち味をどんどん出して、ゴールに向かっていくプレーは本当に良かったと思う。ただ、シュート(数)のわりにゴールが入っていなかったので、その結果というのはもっと突き詰めてやっていきたいです」
公式戦再開後は怒とうの8連勝と、もはや無敵状態の川崎フロンターレ。好調なチームの中で、期待の大卒ストライカーも日々課題と向き合いながら進化を続ける。
現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎Getty Images