開幕当初のベンチ外から、徐々に出場機会を増やしているサンフレッチェ広島MF茶島雄介。自分が出場した試合でチームが勝利していない現状を変えるべく、勝利と定位置の両立を目指して横浜FC戦に臨む。

上写真=期限付き移籍から3年ぶりに復帰した今季、徐々に出場機会を増やしている茶島(写真◎石倉利英)

ベンチ外から途中出場、先発へ

 2018年から2年間はジェフ千葉に期限付き移籍し、今季3年ぶりにサンフレッチェ広島に復帰したMF茶島雄介は、2月の公式戦2試合と、7月のJ1リーグ再開初戦はベンチ外だった。だがJ1第3節で初めてベンチ入りし、83分から交代出場。再びベンチ外だった第4節を挟み、第5節は55分から交代出場、第6節は先発して64分までプレーと、徐々に出場機会を増やしている(第7節は中止・延期)。

 最初に広島に在籍していたときはシャドーやボランチなど、中盤の中央でプレーしていたが、千葉時代のポジションは主にサイドで、復帰した広島でもサイドでプレーしている。「広島のサイドで、どう自分を出していくかはキャンプのときから考えてきて、監督やコーチとも話しながらやってきた」と語るが、当初は「頭では理解していたつもりでも、ピッチ上ではうまくできなかった」という。

 だが「最近ようやく、(求められるプレーを)出せるようになってきた」と手応えをつかんでいる。「まだまだなところもあるので、それはこれから」という認識もあるとはいえ、MFハイネルが不動の存在だった右サイドで出場機会が増えているのは、スタッフ間の評価の高まりを示すものだ。

 ただチームは、茶島が出場するようになった第3節を境に勝利から遠ざかっている。「試合に出ることはできていますが、まだ勝利に貢献していない。まずそれを達成したい」と語る茶島は「自分が引き続き試合に出ていくためには、チームの結果が出なければダメだと思う。それは一番に意識したい」と言葉に力を込めた。8月1日の横浜FC戦でチームを5試合ぶりの勝利に導くだけでなく、定位置争いでも譲るつもりはない。

取材・写真◎石倉利英


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