上写真=チャレンジを続ける横浜FCの下平監督(写真◎Getty Images)
腹をくくっているから、動じない。下平隆宏監督のことだ。チームは川崎フロンターレ、横浜F・マリノスに連敗。J1の強豪相手に力の差を見せつけられたが、信念は揺らいでいない。
安易に戦い方を変えないと指揮官は繰り返す。自分たちがやりたいサッカーを続け、その時間を長くしていくことがエレベータークラブという立場を脱し、J1に定着するための近道だと考えるからだ。したがってこれまでも、これからも、ハナから守備ブロックを築いてカウンターを狙うような戦い方はしないという。
前から相手をハメにいってボールを奪う攻撃的な守備から一気のアタックで相手を仕留める戦い方を、基本的には中3日で迎える浦和レッズでも続けることになる。
言うまでもなく、今季採用されている降格なしというレギュレーションの存在は大きい。しっかりと先を見据えることができるからだ。試合で押し込まれることがあっても、大敗しても、横浜FCのマインドが常に前方向に向いているのは今季終盤、あるいは来季以降の大きな飛躍を確信するからでもある。
「今年1年に限っては、そもそもJ1残留するというのが大きな目標でした。それが言ってみれば早々とクリアできたと。そうなれば当然、目を向けるのは来シーズンということになってくる。もちろん、応援して下さるサポーターのためにも勝ち点は積まなければいけないんですが、それをやりつつ、来シーズンに向けてもやっていければという思いはあります」
一つ問題が生じるとすれば、指揮官の信念とは裏腹に結果が出ないことによって選手が自信を失い、向かう方向がバラバラになることだろう。目指すスタイルの完成を見る前に、チームが崩壊してしまっては元も子もない。だから微調整しつつ、道を進むということにはなる。
「積極的にトライすることは続けていきたいと思います。ただ、ここ2試合、大量失点していることはあるので、少しバランスを整えながら、ということはやっていこうと。90分あるので、そのへんは選手のチョイスで、コントロールできる選手を入れることも考えています」
指揮官はこれまで必要なのは「成功体験」と話してきた。そのことで選手が自信を深めることにつながり、好循環を生むためだ。ただ逆に言えば、別の方法で勝ち点を積んでも、それは指揮官が言うところの成功には当たらない。
浦和戦が、その機会となるかどうか、注目される。