上写真=前節の鹿島戦は1-0の勝利。明日のFC東京戦で大槻監督は3連勝を狙う(写真◎山口高明)
出番を待つ選手たちが非常にいい
今季の浦和レッズは開幕からいまだ無敗。3勝1分けで勝ち点10の2位。再開後は守備の粘り強さが増し、3試合で喫した失点はわずか1である。就任2年目の大槻毅監督は手応えも感じている。
「練習からやっていることを出せているところもある。やりたかったけど、できないこともあるが、そこは伸びしろ。トレーニングは継続してできている」
明日のFC東京戦に向けても、しっかり準備をしてきた。オフ明けの水曜日から選手たちは目の色を変えて、練習に打ち込んでいた。昨季、主力だったCBの槙野智章、FW武藤雄樹、さらにはFWファブリオといった面々もアピールを続けている。ゲーム形式のトレーニングでは、球際で激しく争い、バチバチと火花を散らす。指揮官はうれしい悲鳴を上げていた。
「次の出番を待っている選手たちは非常にいい。試合に出たい、という高いモチベーションを感じている。体のコンディションもいいし、パフォーマンスは上がっている。メンバー選びには悩んでいます」
堅守速攻が売りの似たもの同士。戦略家の勝負師は難しい顔で展開を予想していた。
「セカンドボールの奪い合い、リスタートが勝負のあやとなる」
前節の鹿島アントラーズ戦(○1-0)では今季初めてFK絡みでゴールをマーク。プレースキッカーに名手、山中亮輔がいるのは強みだろう。左足から繰り出す鋭いキックは、ほとんどチャンスにつながる。浦和には名うてのワンタッチゴーラーがずらりと並ぶ。J1通算150ゴールにリーチをかける興梠慎三、2試合連続ゴール中のレオナルド、さらには長身FWの杉本健勇など、タイプの異なるストライカーがそろう。
耐えてセットプレーで一発。十分に考えられるシナリオだろう。
取材◎杉園昌之 写真◎山口高明