上写真=リラックスして調整に臨むディエゴ・オリヴェイラ。浦和戦勝利を誓った(写真◎FC東京)
「息子がやっているのを見て」
「誰が入っても問題ない」の言葉は、エースの自覚だろう。前線でコンビネーションを築く相手がどの選手であっても、やるべきことは変わらない。自分がエースであるからこそ、周囲を引き立て、周囲から引き立てられる。ディエゴ・オリヴェイラは紛れもない青赤の主砲だ。
川崎フロンターレに大敗したあとの横浜F・マリノス戦で快勝。大きな違いは、横浜FM戦で永井謙佑がケガから帰ってきて、ディエゴ・オリヴェイラと2トップを組んだことだった。スピードスター2枚を前線に並べ、守備に攻撃に積極性が増して3-1。「永井はクオリティーの高い選手で、去年はほとんど一緒にやっているのでやりやすいです」と昨季の黄金コンビの復活を喜んだ。しかし、こうも話す。
「他の選手が前線のポジションに入ってきても、みんなクオリティーが高いので、誰が入っても問題ない」
「永井だけではなく、アダイウトンや田川(亨介)と組むこともあります。でも、誰と組んでも役割は変わりません。チームプレーとしてやるべきことをやっているので、特別なことはありません」
チームの総合力の高さ、そして自分が誰と一緒にプレーしても変わらない普遍性を強調するのだった。
横浜FM戦で見事なV字回復を果たしたわけだが、そうなると次の浦和レッズ戦が分水嶺になるかもしれない。さらに右肩上がりに進むのか、またもやスローダウンしてしまうのか。
浦和戦は相性が良くなく、過去3年は3分け3敗と勝ち星なし、昨年は2試合とも1-1だった。5節のアウェーゲームではディエゴ・オリヴェイラの先制ゴールを守りきれず、アディショナルタイム4分に決められ、33節のホームは逆に1点を追いついている。
「去年のアウェーゲームでは残り5秒ぐらいのところで決められてしまって引き分けました。ホームでも開始早々のビッグチャンスを決められずに勝ちきれなくて悔しい思いをしました。私たちも非常に良い状態で上昇期にあるので、何としても次の試合に勝ちたい」
ところで、横浜FM戦で1-1の同点とするPKを決めたあとに、右手の親指をくわえたあと、左手を横に広げ、右手を腹のあたりに置いて左右に腰を振る、かわいらしいゴールセレブレーションを披露した。「子どもが大きくなってきてダンスを踊ったりするようになって、息子がやっているのを見てやろうと思ったんです」
浦和戦でも「パパ・パフォーマンス」を見せつけたいところだ。