7月12日、明治安田生命J1リーグ第4節で湘南ベルマーレと北海道コンサドーレ札幌が対戦した。互いに惜しい場面をつくったが、ゴールネットが揺れることはないまま、スコアレスドローで試合終了。勝ち点1ずつを分け合った。

上写真=湘南対札幌は互いに攻め合ったものの、スコアレスドローに終わった(写真◎J.LEAGUE)

■2020年7月12日 J1リーグ第4節(@BMWス:観衆3,327人)
湘南 0-0 札幌

・湘南メンバー◎GK富居大樹、DF石原広教、坂圭祐、大野和成、MF古林将太(72分:大岩一貴)、茨田陽生(58分:松田天馬)、鈴木冬一、齊藤未月(72分:山田直輝)、金子大毅、FW中川寛斗(58分:タリク)、石原直樹(84分:指宿洋史)

・札幌メンバー◎GK菅野孝憲、DF進藤亮佑(46分:高嶺朋樹)、田中駿汰、福森晃斗、MF白井康介、荒野拓馬(46分:宮澤裕樹)、深井一希(46分:金子拓郎)、菅大輝、駒井善成、チャナティップ(46分:ドゥグラス・オリベイラ)、FWジェイ(78分:キム・ミンテ)

交代枠を使い切った熱闘

 競技場周辺にはスタジアムグルメの店が並び、スタンドには上限5000人ながら観客も入った。Jリーグのある日常が少しずつ、戻ってきた。

 声援はないが選手たちを拍手が後押しするピッチ上で、開始4分には湘南FW中川寛斗がハーフウェーラインを越えた辺りから超ロングシュートを狙い、札幌も速い攻めでCKを獲得するなど、両チームとも積極的に前に出ようとする。

 だが、徐々に互いに守備時には最終ラインに5人が並んで隙を与えない姿勢が強まっていく。互いにロングボールを効果的に使おうとし、30分には札幌が田中駿汰の縦パスからポストプレーを展開し、チャナティップがミドルシュートを放つ。35分にも自陣から福森晃斗が左サイド深くにロングボールを送り、このプレーで獲得したCKから惜しいヘディングが生まれている。

 湘南も37分、こぼれ球に機敏に反応し、右へ開いて呼び込んだ茨田がクロス。これを石原直樹がうまくシュートに持ち込んだが、惜しくもポストに嫌われた。

 後半に入ると、札幌は何と一気に4人を交代させてリフレッシュを図る。互いに攻勢を強めようとしたことでややオープンな展開となり、54分にはジェイの落としを拾った交代出場のドゥグラス・オリベイラがJ1デビュー戦でシュートを放つが、こちらもポストを強烈に叩くにとどまった。

 湘南も2枚替えを2度行なうなどゴールを奪う姿勢を強め、スタンドの観客が思わず声を上げるような、ゴールににじり寄る場面も増えた。互いに交代枠を使い切り、最後まで勝利を目指したがゴールは生まれることなく、勝ち点を分け合った。

「勝ち点3を取れなかったことは残念ですけど、ゲーム全般でわれわれらしさは出せたかなと思います」と湘南の浮島敏監督が言えば、札幌のペトロヴィッチ監督は「両チームともに走り戦う中で、チャンスの数も含めて引き分けは妥当な結果だったと思う」とコメント。ネットこそ1度も揺れなかったが、両指揮官も認める熱くタフなゲームだった。

現地取材◎杉山 孝 写真◎J.LEAGUE


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