6月16日、柏レイソルのネルシーニョ監督がオンラインで取材に応じた。7月4日のJ1リーグ再開に向けたチームの状態や、新型コロナウイルスの影響による外出自粛期間の生活について明かした。

上写真=オンライン取材に対応するネルシーニョ監督(写真◎スクリーンショット)

「リーグ再開のこの一戦は非常に重要」

 7月4日のJ1リーグ再開に向けて準備を進める柏のネルシーニョ監督がオンライン取材に応じ、言葉を紡いだ。新型コロナウイルス禍という未曽有の事態の中、外出自粛期間の生活や心境について振り返った。

「これほど1日中、家で過ごすことはこれまでになかった経験です。(通常は)外出することが多くて、シーズン中は遠征に出るなど、仕事のことを考える時間が多かった。その中で、(自宅で)ゆっくり過ごす時間を持てたことは、自分にとってすごく新鮮でした。世界中で今、何が起きているのか、いつも気にしてニュースを見たりしていました。このコロナの影響で、いろいろな人が身体的にも精神的にも追い詰められています。その中で、医療関係者の方々が非常に尽力されていることを、メディアを通して毎日見ていますが、自分にとっては、私たちの人生について、もう一度じっくりと考え直す時間でした。我々の限られた時間を、どう有意義に使っていくか。やはり、野心があるうちはどうしても大きなものに目が行きがちですが、普段当たり前に自分の周りにあるもの、あってくれるもののありがたさを、本当に自分はもう一度、確認できたような気がします。自宅から外出しないように、ということが言われていましたし、私の年齢(69歳)は一番危ないとも言われていたと思うので、なるべく外出は控えるようにしながらも、ウォーキングやランニングは続けながら、自分の健康管理に努めていました。今はこうやって、再びサッカーがある現場に帰ってくることができて、本当に幸せを噛みしめています」

 外出自粛期間のトレーニングは、「ほぼ60日間、全体でトレーニングできない日々が続きましたが、選手各自が、それぞれ自宅でできるトレーニングをやってきました」(ネルシーニョ監督)と、選手たちは自宅で行なってきた。そして、6月1日に活動を再開。「選手みんながとてもいいモチベーションを持って、トレーニングに入ってくれたなと思っています。1週目は少人数のグループに分けて行ない、2週目からは14人の2グループと、段階を踏んで全体トレーニングに入ったわけですけれど、選手たちは献身的にトレーニングに励んでくれています。彼らは、私たちの好きな場所でボールを触れる喜びを噛みしめているなという印象で、非常によくやってくれていると思います。まだリーグ再開までほぼ3週間ありますので、これから段階を踏んでトレーニングの負荷を上げていこうと思っていますし、7月4日の再開に向けて、今は準備の真っ最中というところですね」と、現在のチーム状態も明かす。

 7月4日の再開初戦は、ホームでFC東京と対戦する。「FC東京はとてもいいチームです。非常に質の高い選手がそろっているし、長谷川健太監督が組織的にオーガナイズされたチームを準備しているでしょう。我々にとっては油断できない、非常に厳しい戦いになると思います」と、警戒を強める。それでも、ネルシーニョ監督は自身の率いるチームに揺るぎない自信を持っている。

「我々の抱えている戦力、それぞれの選手個々のクオリティーも非常に良いものがそろっています。我々もここまで自信を持って、準備できているんじゃないかと。今季を戦っていく上で、リーグ再開のこの一戦は非常に重要になることは間違いありません。我々としては、当然ながら結果にこだわります。限られた時間ではありますが、残された時間を有効的に使って、準備していきたいなと考えています」

 柏の総力を結集させて昨季2位の強敵を倒し、中断期間前からの公式戦3連勝を狙う。


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