1993年にスタートしたJリーグでは、様々な特徴を持つストライカーがゴールを奪い、得点王に輝いてきた。Jリーグ得点王の活躍を振り返る連載の第9回は、1年間の在籍ながら輝きを放ったウィルを取り上げる。
終盤は失速するも逃げ切り
J1残留に向けて良い形で折り返した札幌だが、2ndステージは開幕4連敗という苦しいスタートとなる。その中でウィルは開幕戦こそ欠場したものの、第2節から4試合連続で計6得点を挙げるなど孤軍奮闘した。
その後も活躍は続き、第7節ではハットトリックを達成。第8節の出場停止を挟み、第9節では2得点を挙げた。この間に札幌は3連勝を飾り、第5節から5試合無敗として序盤の出遅れを挽回する。ウィルも通算23得点として、得点王に大きく近づいたかに見えた。
だが札幌は第10節から2連敗すると、1引き分けを挟んで第13節から最終節までは3連敗。シーズン最後の6試合は未勝利に終わったものの、2ndステージ14位、年間11位でJ1残留を達成した。ウィルも最後の6試合は1得点に終わったが、通算26試合出場・24得点で得点王を獲得した。
翌02年に横浜F・マリノスに移籍したため、札幌でのプレーは1年間のみ。それでも高い決定力でJ1残留の立役者となり、北の大地を何度も沸かせて強烈なインパクトを残した。