サンフレッチェ広島のFW鮎川峻が、レベルアップに懸命に取り組んでいる。現状の課題は、4月7日の練習でも指摘を受けたファーストタッチなどの技術面。再開後の公式戦出場に向けて、自身の現状に向き合う日々を過ごす。

上写真=プロデビューに向けて練習を重ねている鮎川(写真◎石倉利英)

「もっと精度を高めたい」

 4月7日のサンフレッチェ広島の練習は、DFをつけた対人プレーは行なわず、最終ラインからのボールの動かし方を確認しながら、ゴール前でフィニッシュに持ち込む形を繰り返すメニューなどを繰り返した。DF不在なのでプレッシャーはなく、それだけにプレーする選手にはパスやシュートなどの基本技術の高い精度が求められる。

 その中でFW鮎川峻は、サイドからの鋭いセンタリングやゴール前での冷静なシュートなど、好プレーを見せた一方、ワンタッチパスが乱れたり、シュートをGKにぶつけてしまう場面も。そのたびに沢田謙太郎ヘッドコーチや迫井深也コーチから「シュン、(大事なのは)そこだぞ!」「ちゃんと決めろ、シュン!」などの厳しい指摘が飛んだ。

 鮎川は練習後、「止める・蹴る、ファーストタッチは、すごく意識して見てもらっている。言ってもらうのはありがたい」と周囲の声に感謝。その上で「自分に足りないところなので、もっと精度を高めたい」と言葉に力を込めた。

 サンフレッチェ広島ユース在籍中の高校3年生だった昨年9月、ひと足早くプロ契約を結んだ。本格的なプロ生活が始まった今季、まずはプロデビューを目指すが、中断前の2月に行なわれた今季の公式戦2試合では、いずれもベンチ外となっている。

 スピードを生かした突破、得点感覚などの持ち味を遺憾なく発揮し、公式戦出場のチャンスをつかむためには、基本技術のレベルアップが不可欠。本人も「止める・蹴るや、シュートをワンタッチで確実に決めることをやっていけば、自然にワンタッチパスなどにもつなげていける」と語り、「シュート練習からつなげていくことを意識して練習しています」と現状について語った。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で外出もままならないが、若手選手の寮生活で仲間と過ごすことでリフレッシュしているという。「まだ足りないことばかり。この期間に少しでも高めていきたい」と語り、公式戦延期による中断期間をチャンスに変えるべく、気持ちを高めていた。

文◎石倉利英 写真◎石倉利英


This article is a sponsored article by
''.