サンフレッチェ広島の城福浩監督が、今後の練習についての考えを明かした。継続的に活動できている状況に感謝しつつ、選手のコンディションや今後の不測の事態も想定しながら、スケジュールを組んでいく考えだ。

「ダラダラやることに意味があるのか」

 公式戦から遠ざかることで、実戦感覚に影響が出ることも予想される。3月はJクラブとの練習試合が組まれていたが、現状では難しく、紅白戦が選択肢の一つとなりそうだ。しかし城福監督は「対人メニューの究極の形が紅白戦。やるのなら、いつでもできるが、ダラダラやることに意味があるのか」と言及。「できる体の準備はしてあげなければいけないが、みんなが頭から湯気を出して、集中した紅白戦ができるのは、いまではないと我々は思っている」と語り、しばらくは紅白戦を行なわない考えを示した。

 指揮官は紅白戦回避の理由について「選手各々のバックボーン、キャラクターがあるので、モチベーションの持ち方は、良い・悪いではなく、差があると思う。その中で紅白戦をすると、ケガをする。そんなことでケガをするのが一番つまらない」と説明。「やるのであれば、みんなが集中した状態でやれる状況を見極めるのが大事」と語り、紅白戦を解禁する目安の一つとして、公式戦の再開日程がある程度、見えてくることを挙げた。
 
 現実的にJリーグの再開日程が決まれば、そこに向けてコンディションを高めなければいけない。城福監督はこれまでの調整などを踏まえて「3週間あれば絶対に100パーセントに戻せる」と説明したが、一方で「じゃあいま、それをやるのか。人は心で動くので、選手はたぶんパンクする」と語り、再開時期が見えない状況で練習に臨んでいる選手の心中に思いを寄せた。その上で「彼らの心の中を見ながらやっていく。練習をやれる幸せはあるけど、やれなくなることも想定しながら、慌てないで対処できれば」と、いろいろな状況への用意を進めていると説明している。

文◎石倉利英 写真◎石倉利英


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