上写真=ゲーム形式のメニューではゴール前の体を張ったプレーなど、各選手が熱のこもったプレー(写真◎石倉利英)
オフ明けの練習はゲーム形式がメイン
新型コロナウイルスの影響によって延期されているJリーグは、当初3月18日から再開される予定だった。サンフレッチェ広島はそこから1週間単位で逆算して、3月4日にレノファ山口、11日にファジアーノ岡山と練習試合を行なって準備を進めていたが、日程が再び延期となったことで、プランも再考を余儀なくされている。
3月16日がオフだったチームは17日に練習を再開。この日は狭いエリアでのゲーム形式がメインで、全体でも1時間強と短めだったが、攻守の切り替えなど、チームのベースとして取り組んでいることを再確認しながら強度の高いメニューを消化した。練習を終えた城福浩監督は、「コンディションは、だいぶ良い状態を保つことができている。今日はオフ明けですが、かなり激しい攻防をやっても問題ないと判断したので、特に攻守の切り替えのところはしっかりやってもらいました」と意図を説明している。
現時点での新しい再開予定日は4月3日、アウェーでのヴィッセル神戸戦となっているが、確定しているわけではない。それを踏まえて城福監督は「もちろん、みんな4月3日に向けて葛藤しながら準備を進めていますけど、4月3日に本当に再開するのかを見極めてからやるよりは、それが分からない状態で、我々はベストを尽くしたい。そこは、このチームのストロングポイントだと思います」とコメント。さらに「横一線のスタートではなく、そこを想定したトレーニングを一日でも早く始めるという意味では、今日は良いスタートが切れたと思います」と、この日の練習を振り返った。
どのタイミングになるにせよ、再開後のJリーグは今季、過去にないほどの過密日程になることが予想される。それを踏まえて城福監督は、「みんながどういう準備ができているのか、あるいは組み合わせを少し変えたときに何が見えてくるのか、というあたり(の練習)は、おそらく今週が一番(濃い密度で)できる」と語り、今後数日で再開後を見据えたチームづくりを進めていく考えを明かした。
広島は今季、2月16日のルヴァンカップ・グループステージ第1節と、23日のJ1リーグ開幕戦で勝利を飾り、公式戦2連勝で中断期間に。再開後も好調を持続すべく、難しい状況の中でも着々と準備が進められている。
文◎石倉利英 写真◎石倉利英