JFAハウスで村井満チェアマンが取材に応じ、3月18日のJリーグ再開を断念し、4月3日まで中断を延長すると発表した。再開に向けては6つのフェーズを設定。政府発表及び社会情勢を考慮の上、専門家のアドバイスを受けて、再開を目指すという。

上写真=9日夜、取材に応じた村井満チェアマン(写真◎BBM)

状況次第で無観客試合も

 3月9日の午前中に開かれた第2回新型コロナウイルス対策連絡会議の答申を受けて、Jリーグは同日午後に実行委員によるビデオ会議を開催した。村井満Jリーグチェアマンは、全クラブが出席した会議の内容を以下の通り、説明した。

「3月いっぱいの公式戦の延期を決めました。4月3日の再開を目指して、努力していこうと申し合わせました。本来は3月12日の実行委員会、理事会で決定する予定でしたが、(対策連絡会議の)答申が出たこと、そしてその中身が非常に具体的だったこと、さらにクラブとしては次に備えてできる限り早く具体的な準備をしたいという意向があり、方向性として今日、(再開の延期について)延期合意しました。12日には第3回の連絡対策会議がありますので、(再開に向けて)われわれが留意すべきことについて詳細にご提示いただけると思います」

 ファン・サポーター、そして、プロスポーツを支える人々、ビジネスとして関わる人々が数多くいることから、今回の決定による波及範囲が広範囲にわたることを認識しながらも、村井チェアマンと、Jリーグは再開の延期を決断するに至った。

 気になるのは、再設定された再開予定日の4月3日に本当にリーグがリスタートできるかどうかということだが、その点に関して、Jリーグでは以下の1から3の項目を考慮して再開を検討し、決定すると説明。ただし、4、5、6の状況が訪れた場合には、相応の対応をするとも話した。

1.国民の健康・安全
2.豊かなスポーツ文化の振興
3.ファン・サポーターとともに開催(Jリーグはすべてのファン・サポーターとともにあるスポーツであり、なるべく観客がいる状況で開催する)

 1、2、3はJリーグの理念に基づくもの。これらの状況が確認できた場合にリーグ再開となる。一方で、以下のケースでは条件付きの開催、あるいは再延期や変更を余儀なくされる。

4.緊急事態宣言が発令され、行政の判断でファン・サポーターを迎え入れることができない状況が訪れた場合は無観客試合を実施。
5.選手(チーム内)に感染者が出て、濃厚接触者を隔離した場合にベンチ入りの18人を確保できないケースでは日程を再調整。
6.日本全体に非常事態宣言が発令された場合(一部地域の場合は条件付きでの開催も視野)

「仮にレベル5ぐらいの状況になると、(日程面も)いろいろなところに手を付けていかなければなりません。場合によってはインターナショナルマッチデーでのJリーグの開催など、今までは控えてきたことに踏み込むことになるかもしれません。
 もしもレベル6があって、日本全体に非常事態宣言が出るとか、例えば(J1の)34試合をこなせないとか、ルヴァンカップそのものの運営が難しいという状況になったときには、新たなフェーズとしてその時点での成績で判定するのか、昇格降格についてどのような扱いにするのか、抜本的に考える必要が出てくる」

 今日のビデオ会議では、Jリーグのチェアマンの指針として、前述の1から6について、各クラブの代表者と共有したという。その上で、4月3日の再開に向けて準備をしていくことを申し合わせた。

 また、この日、Jリーグは4つのプロジェクトの発足を発表した。日程に関するプロジェクト、競技の公平性に関するプロジェクト(日程変更によって公平なコンペティションとなりにくい場合の調整など)、財務に関するプロジェクト(入場料収入等がなく資金がショートした場合のケアやサポート)、スタジアムの環境・衛生の保全とファン・サポーターに安心を提供するためのプロジェクトの4つになる。

「4月3日に再開を延ばしたと言っても、3月25日くらいまでには3日以降のシミュレーションをしなければなりません。時間はありませんが、未曽有の状況で、前例がありませんので、ビデオ会議ではサッカー界をあげて、この難局を乗り切っていこうと話しました」

 現状では、4月3日に再開できれば、日程変更によって過密日程にはなるものの、リーグもルヴァンカップも現行の大会方式のまま、開催できる見込みだという。ただし、それ以降に再開がずれ込むと、大会方式の変更が余儀なくされる。

「今日、一つのレイヤー(階層)を越えたと思っています。これまではわれわれに何ができるかに窮していましたが、これからは皆様にもご協力をお願いしていく段階になったと認識しています。飛沫感染が起こらないように、マスク着用をご協力いただく、われわれがすべて入場ゲートでサーモセンサーを用意できればいいのですが、できなければ熱を測っていただく。クラブも席割を工夫し、群衆を作らないように努力をする。サポーターの皆様にも応援スタイルを模索していいただく。今回の延期で、クラブがサポーターの皆様と向き合えるように時間をつくったとも言えます。
(再開に向けて)感染者の基本再生産数(=何人に拡散する)が0.1を割れば、終息していくし、0.1以上だと増えていく。われわれの努力では決められない部分、そうした臨床データを踏まえることと、われわれが努力する部分の両面で、意思決定するというのが、今日の申し合わせでした」

 今後の状況によって再変更もあり得るが、再開に向けて準備を進めることになった。4月3日再開の可否は、3月25日頃に最終決定される見込みだ。

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