2次キャンプ中の浦和レッズは2月5日、沖縄県八重瀬町の東風平運動公園サッカー場で約2時間、実戦形式などのメニューを精力的にこなした。目を引いたのは柴戸海。大卒3年目の24歳は新たなポジションに挑戦している。

上写真=明治大から浦和に加入し、今季でプロ3年目を迎えるMF柴戸(写真◎杉園昌之)

武器は1対1の強さ

 昨季までは主にボランチだった柴戸が今季、右サイドバックにチャレンジしている。以前から試合状況に応じて、守備固め要員として持ち場を変えてプレーすることはあったが、キャンプからトライするのは初めて。この日もゲーム形式のメニューになると、4バックの右サイドへ。目の前のマーカーに食らいつき、ボールを奪うとタッチライン沿いを駆け上がっていった。

「柴戸、いまのでいいよ!」

 大槻毅監督の大きな声がグラウンドに響き渡る。1対1の強さはサイドバックになっても変わらない。中に絞る守備などはまだ課題が残り、指摘を受けることがあるものの、意欲的にプレー。果敢に攻め上がり、オープンスペースに飛び出していく動きも見せていた。「クロスの質を高めていきたい」。サイドバックに求められるものを習得するために必死に汗をかく。手探りながらも覚悟がにじむ。

「大卒3年目で勝負の年ですから。まだ始めたばかりですが、これから監督の期待以上のものを出していければ、と思っています。危機管理と運動量は僕の持ち味。そこを生かして積極的に上下動していきたい」

 同じポジションを争うのは、U-23日本代表の橋岡大樹、オーストラリア代表のトーマス・デン、明治大の後輩でもある岩武克弥。それぞれタイプは違うものの、実力者たちがそろう。それでも、1児の父となった24歳は負けるわけにはいかない。

「年間を通して、レギュラーポジションをつかみ、チームのタイトル獲得に貢献したいです。中心選手になるつもりでやります」

 真剣にサッカーに向き合い、懸命に走り続ける男の努力はそろそろ報われてもいい頃だ。

文・写真◎杉園昌之


This article is a sponsored article by
''.