上写真=2020年、柏は13人の新戦力を加えてJ1を戦う(写真◎BBM)
にやりと笑って「VITORIA」
発表会の序盤、会場を埋めた1300人が“お約束”に笑いを漏らす。スローガンを発表しようとするネルシーニョ監督も心得たもので、通算8シーズン目の柏での指揮を執る名将がにやりと笑いながら「イチ、ニ、サン」とカウントしてボードを裏返すと、そこにはいつもと変わらぬ「VITORIA」(ポルトガル語で勝利の意)のロゴが踊っていた。
瀧川龍一郎社長は、「チャレンジャーとして、まずはJ1定着、さらに1つでも上の順位を目指していく」と控えめに話したが、13人を迎えた補強は十分に野心的だ。
GKには、神戸時代にJ1の107試合でゴールマウスを預かった韓国代表キム・スンギュを獲得。CBに近年の鳥栖で成長を示してきた高橋祐治、東京五輪出場も狙う大南拓磨と、昨季のJ1を戦い抜いた即戦力を加えた。
左右サイドバックや中盤、最前線には大学卒業後の数年で結果を出した選手を招き、愛媛でブレイクした神谷優太やアカデミー育ちの新卒選手と、若い才能の補充も抜かりない。ネルシーニョ監督も、「昨年同様、簡単な1年にはならないと思うが、1年間を戦い抜ける選手を補強できたのではないかと思う」と満足感を示した。
新加入選手だけではない。新戦力紹介の前、背番号1から順に映像と音楽とともにメンバーが発表されると2度、大歓声が沸いた。ゴールを重ねた昨季の26番から14番に“昇格”したケニア代表FWオルンガ、さらに生え抜きの中村航輔と、移籍の噂も流れていた2人が今季も柏でプレーすることが明かされると、会場は沸きに沸いた。
ネルシーニョ監督は、「昨年よりもさらに勝利に満ちた1年にできればと思っている」と、VITORIAをもたらす努力を約束した。J1昇格、即優勝の“前例”を持つ柏だけに、ファンの大歓声が響き渡るスタジアムの様子は、想像するに難くない。
■柏レイソルメンバー/背番号
No. Pos. 名前
1 GK 桐畑 和繁
2 DF 鎌田 次郎
3 DF 高橋 祐治★
4 DF 古賀 太陽
5 MF 小林 祐介
6 DF 高橋 峻希
7 MF 大谷 秀和
8 MF ヒシャルジソン
9 FW クリスティアーノ
10 MF 江坂 任
11 FW 山崎 亮平
13 DF 北爪 健吾★
14 FW オルンガ
15 DF 染谷 悠太
16 GK 滝本 晴彦
17 GK キム・スンギュ★
18 FW 瀬川 祐輔
19 FW 呉屋 大翔
20 DF 三丸 拡★
22 MF マテウス・サヴィオ
23 GK 中村 航輔
24 DF 川口 尚紀
25 DF 大南 拓磨★
27 MF 三原 雅俊
28 MF 戸嶋 祥郎★
31 FW ジュニオール・サントス
33 MF 仲間 隼斗★
35 FW 細谷 真大
36 MF 山田 雄士
37 MF 鵜木 郁哉★
39 FW 神谷 優太
40 DF 井出 敬大★
46 GK 松本 健太★
50 DF 山下 達也
★=新加入