第103回全国高校サッカー選手権大会の１回戦、静岡学園(静岡)対広島国際学院(広島)が12月29日に埼玉・浦和駒場スタジアムで行なわれた。スキルフルなプレーに定評のある静岡学園が幅と深さを使った攻撃で広島国際学院に２−０快勝。昨年２回戦で対戦し、PK戦で敗れた雪辱を果たした。
上写真＝先制ゴールを決めた静岡学園の篠塚怜音（写真◎桜井ひとし）
■2024年12月29日 全国高校サッカー選手権1回戦（@埼玉・浦和駒場）
静岡学園 ２-０ 広島国際学院
得点者：（静）篠塚怜音、乾皓洋
スキルフルな攻めで堅守を破る
外と内の使い分けが絶妙だった。それまで静岡学園は重層的なサイド攻撃で広島国際学院を攻め立てていた。だが、17分の先制シーンでは違った。中央突破でネットを揺すったのだ。右サイドから中央に移動していた佐々木雄基が前方へ浮き球パスを送ると、２列目から飛び出した篠塚怜音が胸トラップしながら最終ラインを突破。シュートは一度、GK加藤翔正に止められるがこぼれたところをしぶとく押し込み、ゴールを奪った。サイド攻撃を粘り強く封じていた広島国際学院にとっては悔しい失点になった。
静岡学園は後半もスキルフルなプレーで相手の堅守を揺さぶり、65分には左サイドを抜け出した鵜澤浬からのクロスに乾皓洋が飛び込んで追加点をスコア。GK加藤を中心に粘り強い対応を見せていた広島国際学院だったが、２点差を返す力を残されていなかった。試合は静岡学園が２−０で勝利。昨年２回戦でPK戦の末に敗れた雪辱を果たし、５年ぶりの全国制覇へ大きな一歩を踏み出した。
