上写真=昨年度、4年間で3回目の決勝進出で悲願の初制覇を果たした前橋育英。連覇に近づけるか
写真◎BBM

 第97回全国高校サッカー選手権大会が12月30日に開幕する。全国から集う48校による熱戦の火ぶたが切って落とされる。ここでは、トーナメント表の1回戦から準々決勝までのブロックをA~Dの4つに分けて展望する。今回は3回戦までが浦和駒場スタジアムとNACK5スタジアム大宮、準々決勝が等々力競技場にて試合が行なわれるAブロックを展望する。

尚志と神村学園が1回戦で激突

【第97回全国高校サッカー選手権】1、2回戦の全対戦カードはこちら!

 昨年度王者の前橋育英(群馬)がシードされたAブロックは、東福岡(福岡)、尚志(福島)、神村学園(鹿児島)など強豪がひしめく激戦区だ。

 連覇を狙う前橋育成は、優勝メンバーのほとんどが卒業したが、レギュラーで唯一残った榎本樹(3年)の得点力を前面に押し出し、再び堅いディフェンスを築き上げて戦力を整えている。大型でポストプレーも巧みな榎本と2トップを組む室井彗佑(3年)も、予選決勝で2ゴールを挙げたほか、準々決勝、準決勝でも得点し、昨年度の大会得点王である飯島陸(現法大)の穴を埋めている。

 尚志と神村学園は1回戦で当たり、ラウンド屈指の好カードとなった。尚志は技術の高い伊藤綾汰(3年)を軸にパスワークで展開し、染野唯月(2年)の決定力も高い。神村学園は定評ある個人技に加えて、深港壮一郎(3年)を中心としたディフェンスにも安定感がある。

 東福岡はプレミアリーグWESTで高体連のチームとしては最上位、チーム力の高さは実証済みだ。伝統の幅広く両サイドを使った攻撃は健在で、中央でも中村拓也(3年)、荒木遼太郎(2年)といったタレントが絡んで多彩な得点パターンを持つ。守備も昨年度からレギュラーのGK松田亮(3年)やCB丸山海大(2年)らが堅陣を築いている。

 さらに、名将・小嶺忠敏監督の下、すっかり長崎の顔となった長崎総科大附と、初出場ながら激戦の静岡を勝ち抜いた浜松開誠館、技術力の高い帝京長岡(新潟)、プリンス北海道優勝の旭川実など、実力校がそろう。

 帝京長岡では優れたパサーの谷内田哲平(2年)、長崎総科大附でU-18日本代表のMF鈴木冬一(3年)、浜松開誠館では突破力のあるFW弓場堅真(3年)が注目の存在。それぞれチームの上位進出のカギを握っている。

文◎国吉好弘

Aブロックの1、2回戦対戦

【1回戦】12月31日

▼埼玉・NACK
浦和南(埼玉) vs 東福岡(福岡)
尚志(福島) vs 神村学園(鹿児島)

▼埼玉・浦和駒場
帝京長岡(新潟) vs 高知西(高知)
旭川実(北海道) vs 和歌山北(和歌山)
 

【2回戦】1月2日

▼埼玉・浦和駒場
(浦和南vs東福岡の勝者) vs (尚志vs神村学園の勝者)
前橋育英(群馬) vs 宇和島東(愛媛)

▼埼玉・NACK
浜松開誠館(静岡) vs 長崎総合科学大附(長崎)
(帝京長岡vs高知西の勝者) vs (旭川実vs和歌山北の勝者)

※各会場とも上の対戦カードが第1試合(12時5分試合開始)、下が第2試合(14時10分試合開始)。 


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