上写真=ベルガロッソいわみ戦で先発した坪郷。古巣との一戦を楽しみにしていたという(写真◎石倉利英)
■2025年5月25日 天皇杯1回戦(@浜山公園陸上競技場:観衆679人)
ギラヴァンツ北九州 1-0 ベルガロッソいわみ
得点:(北)吉長真優
「力が入り過ぎた」
「こんなに早く公式戦で対戦すると思っていなかったので、やっていて、すごく楽しかったです」と笑顔で振り返った。昨年6月から育成型期限付き移籍でプレーしたベルガロッソいわみとの一戦で、在籍3年目にして北九州での公式戦で初めて先発出場。試合前には元チームメイトと笑顔で握手をかわす場面も見られた。
左サイドからのドリブル突破などで局面の打開を図った。1-0で迎えた61分にはゴールライン際を突破し、ゴールに近づいてから右足を思い切り振り抜いたが、大きく外れて決まらず。中央では味方2人がパスを要求しており、「2人のことは、もちろん見えていましたが、見えていた上で打ちました。ニアサイドの上を狙いましたが、力が入り過ぎた」と厳しい表情。69分に交代で退き、チームは勝利も得点に絡むことはできなかった。
U-15から北九州のアカデミーでプレーし、2023年にトップチームに昇格。2年目の昨季途中からの武者修行を経て今季、復帰した。J3から中国サッカーリーグへ、カテゴリーが2つ下のクラブでプレーして「個のプレー、パスを受けて自分で展開したり、前に運んだりするプレーを意識してやっていました。それが、いまにつながっていると思う」と振り返る。
増本浩平監督は起用について「成長した姿を見せるという意味でも、早い段階から使おうと思っていました。トレーニングの中で本当に良いパフォーマンスを示したからスタートで使ったので、そこに関してはよかった」と明かした。一方で「特徴が出たかというと、そうではなかった」と評し、後半の決定機を逃したプレーについても「あれをきっちり枠に飛ばせるようになれば、また一つ成長していくだろうと思ったので、期待して見ていきたい」と指摘している。
今季の明治安田J3リーグでは2試合で控えメンバーに入ったが、出場機会なし。まだ果たせていないJリーグデビューに向けて「チームの課題であり、自分の課題でもある最後のフィニッシュの部分や、そこに関連付けていくプレーは、もっと正確にやっていくべきだと感じた」と語り、「FWとして、結果で示していきたい」と意気込んでいた。
取材・写真◎石倉利英