上写真=PK戦で2人目を止めた岡﨑がガッツポーズで雄叫び! 3人目もセーブし、2本を止めて勝ち抜きの立役者の一人となった(写真◎石倉利英)
■2024年5月26日 天皇杯1回戦(@Axis:観衆660人)
鳥取 1-1(PK3-4)下関
得点:(鳥)松木駿之介
(下)野見山楽斗
2回戦でも「また自分がヒーローになりたい」
1-1で突入したPK戦で2人目のキックを左に飛んでセーブし、大きなガッツポーズと雄叫びで感情を爆発させた岡﨑は、続く3人目の正面やや左寄りへのキックも足でセーブして会心の表情。2本連続のセーブで流れを引き寄せ、勝ち抜きに大きく貢献した。
中国サッカーリーグ所属の下関に対し、鳥取はカテゴリーが2つ上のJ3。2006年のクラブ創設以来、公式戦史上初となるJクラブとの対戦で勝利するためにはGKの活躍が必須だったが、「PK戦までもつれ込むんじゃないかと、ずっと考えていたので、PKを止めるイメージはずっと持っていた」という守護神が、まさに『有言実行』の活躍を見せた。
相手のPKに関する情報は「全くなかった」状況で、「相手の助走や目線で(飛ぶ方向を)決めていた」と振り返る。3人目のキックは「正面付近だったのですが、あれは本当に勘。最後まで我慢して、真ん中に体を残す感じで対応した」と胸を張った。
後半に先制し、残り10分で追い付かれたが逆転は許さず、「本当にチームメイトがよく走って、よく守ってくれた。かなりシュートは打たれましたけど、フィールドプレーヤーが体を張って守ってくれたので、PK戦まで持ち込むことができた」と感謝。PK戦は下関のファン・サポーターが後方で見守る側で行なわれ、「初めてゴール裏にサポーターがいる中でのPK戦で、すごく緊張しましたが、心強かった」と笑顔を浮かべた。
6月12日の2回戦ではJ1のサンフレッチェ広島と対戦する。今度はカテゴリーが4つ上のクラブへの挑戦に向けて「楽しむだけ。どれだけシュートが来ても自分が止めるというイメージを持って、また自分がヒーローになりたい」と決意を新たにしていた。
取材・写真◎石倉利英