5月3日(現地)のAFCチャンピオンズリーグエリート決勝で、川崎フロンターレはアル・アハリ(サウジアラビア)に0-2で敗れて準優勝に終わった。キャプテンの脇坂泰斗はチームの成長を感じながら、もう一度挑戦することを誓った。

上写真=脇坂泰斗は涙を流しながら、サポーターを見つめた(写真◎J.LEAGUE)

■2025年5月3日(現地) ACLE決勝(@キング・アブドゥラー・スポーツシティ)
アル・アハリ 2-0 川崎F
得点:(ア)ガレーノ、フランク・ケシエ

「この舞台に絶対に帰ってきたい」

画像: 川崎Fはフェアプレー賞を獲得(写真◎J.LEAGUE)

川崎Fはフェアプレー賞を獲得(写真◎J.LEAGUE)

 キャプテンの脇坂泰斗がフェアプレー賞を受け取った。川崎フロンターレにふさわしい素晴らしい賞ではあるものの、表彰台で首にかけられたメダルは銀色。目に涙をためたまま、言葉を絞り出した。

「クラブが達成できなかったベスト4を達成して決勝まで来て、やっぱり優勝したかった」

 チームを率いる者として、すべての人の思いを代弁した。

 完全アウェーのアル・アハリとの決勝では、前半のうちに2点を先行されてもあきらめなかった。45+1分にはFKを直接狙い、わずかに左に切れたもののゴールを脅かして反撃の意志を表現した。57分にファンウェルメスケルケン際が、78分に伊藤達哉が、89分に再びファンウェルメスケルケン際がゴールを狙ったのは、その右足で送り出されたセットプレーからだった。

 65分に大関友翔が入ると、トップ下からボランチに下がってボールに関与する回数を増やし、相手の隙間にボールを流し込んでリズムを作った。だが、1点が遠かった。

 中2日で3連戦という過酷な日程だったが、アル・サッド(カタール)との準々決勝では延長にもつれ込んだ激戦を、自らのゴールで仕留めてみせた。シュートの瞬間に足をつるほどの過酷な状況だったが、常に「チームを勝たせられる存在になる」と自らに向けてきた誓いを大事な場面で実行に移してみせた。

 クラブ史上初の準優勝。濃密な日々には手応えと悔しさの両方が残った。

「よりチームワークが良くなったと思います。チーム全員の力で決勝まで来て、でも一人ひとりの個の力では勝てなかったので、もっともっと成長したいなと思います」

 ほんのわずかに手が届かなかったからこそ、勝ち取りたい意欲は増していく。

「日本でもう一度タイトルを取らないとこの舞台に帰ってくることができない。チーム全員でもう一度、国内タイトルを勝ち取って、この舞台に絶対に帰ってきたい」

 頼もしいキャプテンの、新しい誓いである。


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