AFCチャンピオンズリーグ決勝・第1戦が11日に行われ、横浜F・マリノスはホームでアル・アイン(UAE)と対戦。先行を許す苦しい展開も後半に植中朝日のヘッドで追いつくと、渡辺皓太のボレーで逆転。そのまま2−1で勝利をつかみ、優位な立場で25日にアウェーで行われる第2戦に向かうことになった。

上写真=逆転ゴールを決めた横浜FMの渡辺皓太(写真◎Getty Images)

■2024年5月11日 AFCチャンピオンズリーグ決勝(観衆53,704人@横浜国際)
横浜FM 2−1 アル・アイン
得点:(横)植中朝日、渡辺皓太
   (ア)モハンメド・アルバルーシ

開始早々の失点で苦しむも後半に怒とうの攻めで2得点!

 警戒はしていたが、横浜FMは開始早々、まんまとアルアインに強みを出させてしまった。相手の左サイド、横浜FMにとっては右サイドのスローインからだった。

 アルアフバビが投げ入れたボールをアンカーのパク・ヨンウが頭ですらし、左ウイングのラヒミがつついて横浜FMの最終ラインの裏へ送られる。横浜FMのCBエドゥアルドが自分が追うのか、GKポープに処理を任せるのか、一瞬、躊躇した。

 そのわずかな迷いをアル・アインは見逃さなかった。ラヒミがスプリントしてエドゥアルドを背後から抜き去ると、シュートに持ち込んだ。

 一度はポープが体に当てて止めたが、こぼれ球にいち早く反応したのは、UAEの左インサイドハーフだった。アルバルーシが蹴り込み、12分、アウェーチームが先制に成功した。

 先攻された横浜FMはその後、テンポの良いボール回しから何度かゴールに迫ったが、フロントラインを構成するブラジル人トリオはやや気持ちが逸ってシュートは精度を欠いた。34分には喜田が鋭いシュートを放ったが相手GKエイサの好守によって阻まれ、アディショナルタイムには右サイドを崩してナミ・テヒがボックス内からフリーでシュートを放つも、枠に入れられず。惜しい場面を作りながらも横浜FMは追いつくことができず、1点ビハインドのまま前半を終えた。

 迎えた後半、横浜FMはホームの大声援をバックに1点を取りにいく。相変わらずアル・アインのカウンターは鋭かったが、勝負に出た。61分、喜田に代えて渡辺皓、エウベルに代えて宮市を投入。攻撃の活性化を図った。

 宮市が左ウイングに入ったことで縦に深い位置まで進入する回数を増やしていく。右からもヤン・マテウスが果敢に仕掛けて、68分には左サイドを破ってディフェンスラインとGKの間に絶妙なクロスを送った。これは相手DFにクリアされたが、72分、ついにゴールをこじ開けた。

 左サイドでボールを受けたヤン・マテウスが縦に突破すると見せかけてカットイン。浮き球のクロスを送ると、ニア側のA・ロペスの背後にポジションを取った植中がドンピシャのタイミングでヘッド。叩きつけるようにシュートを放ち、横浜FMが同点に追いついた。

 そして85分、さらに声援のボリュームが上がることになる。右CKの流れからだった。ヤン・マテウスがクロスを供給。ボックス左で宮市がボレーを放ち、シュートコースにいた渡辺皓が触ってコースを変え、ボールをゴールに叩き込んだ。

 線審がオフサイドト判定するがVARチェック後にゴールが認められ、横浜FMが逆転。ついに追いついた横浜FMはそのまま試合をクローズさせ、狙い通りの先勝を成し遂げた。決勝第2戦は、2週間後。25日に行われるアウェーゲームに向けて、大きな大きなアドバンテージを得た。

▼出場メンバー
・横浜FM◎GKポープ・ウィリアム、DF松原健、畠中槙之輔、エドゥアルド(37分:渡邊泰基)、永戸勝也、MF植中朝日(77分:山根陸)、喜田拓也(61分:渡辺皓太)、ナム・テヒ(77分:榊原彗悟)、FWヤン・マテウス、アンデルソン・ロペス、エウベル(61分:宮市亮)/監督◎ハリー・キューエル

・アルアイン◎GKエイサ、DFナデル、クアディオ、アルハシェミ、アルアフバビ、MFパラシオス、パク・ヨンウ、アルバルーシ、FWトラオレ、アレハンドロ・ロメロ、ラヒミ/監督◎エルナン・クレスポ


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