19日に日本を経ち、現在、欧州遠征中のU―22日本代表。今回の遠征で2試合を戦うが、初戦は24日、U−22ドイツ代表と対戦する。当地で合宿中のチームで練習から気迫を示しているのが、田中聡だ。パリ五輪を目指す代表において生き残りを懸けて今回の3月シリーズに臨んでいる。

上写真=覚悟を持って今回の欧州遠征に臨んでいる田中聡(写真◎飯尾篤史)

文・写真◎飯尾篤史

目の前の最高のお手本から盗む

 ベルギーのコルトレイクでプレーする田中聡は、ドイツ、ベルギーと対戦する今シリーズに覚悟を持って臨んでいる。

「ラストチャンスだと思ってやるつもりです」

 22年3月のチーム立ち上げからメンバーに名を連ねてきたが、スペイン、ポルトガルと対戦した昨年の11月シリーズではメンバーから落選。今回はスイス、イタリアと戦った9月シリーズ以来の選出となる。

「チームで出られてなかったので当然かなって受け止めました。今もベンチだったり、ベンチ外だったり、たまに試合に出たりなので今回も選ばれないだろうと思っていたので、爪痕を残して、成長したいです」

 昨年8月に湘南ベルマーレから期限付き移籍でコルトレイクに加入した当初は、すぐにスタメン起用され、「さっそくチームに欠かせぬ選手となった」と現地で高く評価された。ところが、監督交代を機にスタメンが刷新され、田中も控えに回るようになってしまう。

「でも、監督が代わったからじゃなく、シンプルに自分のパフォーマンスが良くなかった。こういう経験はあまりしたことないので、最初は今までにない気持ちでしたけど、こういう経験をしにベルギーに来たところもある。前の監督と比べてロングボールが多いので、いかにセカンドボールを回収するか、1対1で負けないかを意識しています。特に1対1は自分の強み。勝ち切れないときもあるので、もっともっと追求していきたい」

 4-3-3を採用する代表チームではアンカー、もしくはインサイドハーフで起用されることが濃厚だ。ライバルは藤田譲瑠チマ、山本理仁、川崎颯太といったところだろうか。

「チマとか、理仁くん、颯太くんと比べると、自分はまだまだミスが多い。目の前に最高のお手本がいるので、どんどん盗んでいきたいです」

 約半年ぶりとなる代表チームの活動で大岩剛監督にアピールするとともに自信や手応えをしっかりつかみ、コルトレイクでの巻き返しにつなげたい。


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