「キリンカップサッカー2022」が10日、開幕した。ノエビアスタジアム神戸で行われた第1試合ではチリとチュニジアが対戦。カタールW杯出場国であるチュニジアが前半と後半の終了間際に1点ずつを決めて、2-0で勝利を飾った。

上写真=先制ゴールを決めたチュニジアの左SBアリ・エラブディ(写真◎JMPA早浪章弘)

■2022年6月10日、キリンカップサッカー2022(@ノエビアS/観衆4,973人)
チリ 0-2 チュニジア
得点:(チュ)アリ・エラブディ、イサム・ジェバリ

サイドバックからサイドバックで先制点!

 アフリカ最終予選のグループBを首位で突破し、2大会連続6回目のW杯出場を決めたチュニジアと南米予選7位で本大会行きが叶わなかったチリが、日本対ガーナ戦に先立ち、10日に開催されたキリンカップサッカー2022の第1試合で対戦した。

 均衡を破ったのは、カタールW杯出場国のチュニジアだ。しかもサイドバックのアシストで、サイドバックが決めた。41分、右サイドバックのモハメド・ドレーガーが敵陣に進入してクロスを上げると、タイミングよく上がっていた左サイドバックのアリ・エラブディがダイビングヘッド。ネットを揺らした。

 アフリカ2次予選と最終予選の8試合をわずか2失点で突破したチュニジアの堅守はこの日も光っていた。チリの攻撃やや単調だったこともあるが、ボールを支配されても慌てず騒がずといった体で、要所を締めることを忘れない。一方でボールを奪えば一気のカウンターで攻め上がり、フィニッシュに持ち込んでいく。

 チュニジアの選手たちもまた、本大会での生き残りをかけたサバイバルの渦中にあるはずだが、個人のアピールに留まらず、チームのためにプレーする姿勢が基本にあった。得点シーンのほかにも、攻めではフリーランニング、守りではプレスバックが見られ、オーガナイズされた戦いぶりはさすがはW杯出場国と思わせた。

 前述の両サイドバックのほかには、攻撃に彩りを与えるフェルジャニ・サシ、攻守の要のアイサビラル・ライドゥニ、194センチの長身モンタサル・タルと197センチのナデル・ガンドリのCBコンビが目を引いた。後半はやや運動量が落ち、チリに押し込まれる時間が長くなったが、試合終了間際の89分にも速攻から再びドレーガーが持ち込み、ボックス内で二人をかわしてシュートをお膳立て。最後は途中出場のイサム・ジェバリが蹴り込み、2-0とリードを広げた。その直後にPKを献上したが、ディエゴ・バレンシアのキックをGKアイメン・ダーメンが完璧に読んでストップ。こぼれ球を拾われて打たれたシュートも鋭い反応でしのぎ、2-0で試合終了。堅守と速攻というチームの色をしっかり出して、W杯出場国の力を示した。

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