上写真=山田楓喜は追加招集から開幕スタメン。カットインからの左足シュートでゴールに迫った(写真◎AFC)
「強いシュートを狙おうと」
「緊張しないタイプなので大丈夫です」
追加招集でチームに合流し、開幕スタメンだ。山田楓喜はU-21日本代表の一員として、U23アジアカップの初戦となるUAE戦で先発出場を果たした。
「追加招集にはびっくりもせずに、ワクワクして来ました」
その思いがピッチに描かれた。右ウイングとして自慢の左足を生かした攻撃を仕掛ける。序盤はUAEのパワーに押し込まれる時間も長くなったが、39分に斉藤光毅のパスを受けて右からカットイン、左足を振ってシュートを放った。
「シュートを打つことは決めていて」と、ボールを収めたときにはイメージは作っていた。
「どういうシュートを選択しようかと思ったときに、あのタイミングとあの距離だと巻いたシュートでは入らないと思ったので、強いシュートを狙おうと。でも、ちゃんとミートせずに緩いボールがいっちゃって、最悪なボールになりました。振り切るならもっとちゃんと振り切ればよかったと思いました」
確かにシュートは正直すぎる軌道でGKの正面を突いた。それでも、左足に警戒心を抱かせるには十分だった。今度はそれを駆け引きに使えばいい。
所属の京都サンガF.C.ではチョウ・キジェ監督から鍛え上げられ「高い要求レベルでやってきていることが通用するか楽しみです」と、国際大会で成長を実感する毎日にするつもりだ。それはさっそくUAE戦でも発揮され、「攻撃はもちろんですけど、守備で自分からボールを取りにいくスイッチを入れるように言われて、それで奪うシーンもあったので、良かったですし続けていきたい」とアジアの舞台でのバトルにも手応えを得た。
69分には藤尾翔太と交代してお役御免。大岩剛監督からは「次も試合があるので早く回復してくれ」と言われたそうで、中2日で戦う厳しいスケジュールも想定しての交代になった。
「最後のフィニッシュで決めきれないというはっきりした課題が見つかったので、次は決めきりたいと思います」
次は「最悪なボール」ではなく、鋭くインパクトしたシュートでゴールを奪ってみせる。