上写真=U-23クロアチアとの試合に先発したU-21日本代表のメンバー(写真◎JFA/PR)
■2022年3月23日 ドバイカップ U-23(@UAE・ドバイ)
日本 1-0 クロアチア
得点:(日)小田裕太郎
ゲームへ向かう姿勢は評価していい(大岩監督)
序盤から日本がクロアチアを押し込んだ。相手は守備の局面で5-4-1のブロックを組み、スペースを消してきた。しかし積極的にボールを動かしながらパススピードも変えつつ、攻め込んだ。開始早々に左からボックスに進入した斉藤が惜しいシュートを放つと、甲田、藤田、鈴木唯、藤尾もシュートを放ち、相手ゴールに迫った。だが、相手GKセンティッチの好守に遭ってネットは揺らせず。日本が終始、ペースを握りながらも前半はスコアレスに終わった。
後半も日本が主導権を握り、ゲームを進めていった。ボールを奪えないクロアチアの集中力が切れ、粗いプレーが増え始めると、日本は65分に3枚替えでさらに攻撃の活性化を図る。そして81分に狙いを持ったコンビネーションから待望のゴールを手にした。藤田の縦パスを途中出場の小田がワンタッチではたき、荒木が相手最終ラインの裏へパス。そこに走り込んだ小田がGKをかわして流し込み、日本が先制に成功した。集合から試合まで時間がなく、練習でコンビネーションを深めることもできないなかで、息の合ったプレーから見事にゴールを奪ってみせた。
85分過ぎに得点をあげた小田が足を負傷し、日本はすでに6人の交代を終えていたためにピッチの外に出ることになったが、相手も直後に一人退場して10人対10人で戦う展開に。ほどなく試合終了の笛がなり、日本がそのまま1-0で勝利を飾った。
「過酷な暑さの中で選手が非常に考えたプレーをしてくれた。意図を汲んで、グループとしても今後、前進していく第一歩だいうことを意識をさせて臨みましたが、このゲームへ向かう姿勢は評価していいものだったと思います」
「ボールを握る時間が長かったですけども、焦れずに、正確さと大胆さを要求したので、守備のところも含めてですが、選手たちが思考を止めずにプレーしくれた」
大岩剛監督は時間が限られる中で、グループとして戦うことを念頭にプレーを選択し、勝利という結果をつかみ取った選手たちを称えた。今回の遠征では所属クラブの事情もあり、最初から最後まで活動に参加できない選手もいる。前日に合流したばかりの選手もいれば、途中離脱する選手もいる。そういう状況において、いかにパリ五輪を目指すチームのスタートを切らせるかを指揮官は考えたという。そしてその意図を汲み取った選手たちは、ピッチでアグレッシブさと勝利への意欲を表現してみせた。
パリ五輪を目指すチームはUAEのドバイで、気持ちの入った一歩を踏み出した。