グループEのGS第2節
スペイン、2分けで3位に低迷
予想通りか、はたまた予想外か。今大会の優勝候補に推す声は多くはなかったが、それでもスペインは2戦して2分けというのは驚きかもしれない。初戦、圧倒的にボールを握りながらスウェーデンを攻めきれず引き分けに終わったが、第2節では前半のうちにモラタのゴールでリードした。G・モレノのカットインからのシュート気味のボールに合わせてネット揺らし、「決定力不足」の批判の声に結果で応えた。前半はU・シモンの好守もあり、何とかポーランドの攻撃を抑えて迎えた後半、ポーランドの、いや世界的ストライカーの力を、スペインはまざまざと見せつけられることになる。54分だった。左サイドを破られて滞空時間の長いクロスを許すと、ボックス内でCBラポルトがレベンドフスキをマークした。しかし、体をぶつけられて体勢を崩され、その瞬間にヘッドを決められた。守備体勢を整えながらも失点してしまった。直後の58分にはPKのチャンスを得たが、G・モレノのキックは左ポストを叩き、ノーゴール。スペインは3位、ポーランドは4位で最終節を迎えることになった。もう1試合は、スウェーデンが前節のスペイン戦とは打って変わってアグレッシブな戦いを披露。ゴールこそPKによるフォルスベリの得点のみだったが、前のめりな戦いぶりでスロバキアを下した。
■6月18日 GS第2節・グループE(@ロシア:クレストフスキー・スタジアム)
スウェーデン 1-0 スロバキア
得点:【ス】フォルスベリ(77分)
■6月20日 GS第2節・グループE(@スペイン:エスタディオ・オリンピコ・セビージャ)
スペイン 1-1 ポーランド
得点:【ス】モラタ(25分)
【ポ】レバンドフスキ(54分)
【グループE 順位表】
1 スウェーデン(4点◎1勝1分0敗/1得点・0失点/+1)
2 スロバキア(3点◎1勝0分1敗/2得点・2失点/0)
3 スペイン(2点◎0勝2分0敗/1得点・1失点/0)
4 ポーランド(1点◎0勝1分1敗/2得点・3失点/-1)
グループFのGS第2節
フランス足踏み、ドイツ完勝!
ホームでEURO本戦を戦うハンガリーが、大観衆の後押しを受けて世界王者と渡り合った。球際の攻防で一歩も引かず、激しい戦いぶりで何度もフランスの選手たちに後手を踏ませた。すると前半終了間際にフィオラが左サイドからライン裏に抜け出し、ボックス内からシュート。少ないチャンスをモノにして先制に成功する。フランスも中を締める相手の守備に苦しみながらも、コンビネーションで守備網を徐々に突破し始める。後半66分にはGKのロングフィードをムバッペが収め、グラウンダーのクロスを供給。ハンガリー守備陣が処理にもたつくところをグリーズマンが見逃さずに蹴りこみ、同点とした。だが、スコアはこれ以上は動かず。フランスは追加点を奪うべく必死に攻めたが、ハンガリーもGKクラーチを中心に集中した守りを見せ、1-1で引き分けた。
もう1試合、第2節の注目カードだったポルトガル対ドイツは、前回王者ポルトガルが電光石火のカウンターからC・ロナウドがネットを揺らして先制したものの、ドイツもボールを握って左右のサイド攻撃を展開。結果的にオウンゴール(OG)で2得点と記録されたが、左右に揺さぶってポルトガル守備陣を翻弄し、前半のうちに逆転に成功した。ドイツの勢いは止まらず、後半早々にボックス左でボールを受けたゴーセンスから中央に走り込んだハバーツで3点目。さらに60分にも右サイドのキミッヒのクロスにゴーセンスが頭を合わせ、ドイツが4点目を挙げた。その後、ポルトガルもジョタが1点を返したが、ドイツが4-2で完勝。前線、フランスに敗れたチームとは見違えるようなはつらつとしたプレーぶりで2位に浮上した。この結果、グループFは文字取りの死の組となった。次戦のポルトガル対フランス、ドイツ対ハンガリーはさらなる激闘必至だ。