Jリーグは29日、オンラインで臨時実行委員会を開き、J1は7月4日に再開することを決め、J2の再開とJ3の開幕は6月27日に決定した。終了後、Jリーグの村井満チェアマンがビデオ会議システムを使って取材に応じ、選手と関係者を対象にPCR検査を実施することを明らかにした。
第1回は6月20日頃を目途
Jリーグ内に新たに『PCR検査センター』が設置され、2週間に1回のペースで全56クラブの選手・関係者、レフェリーを対象にPCR検査が行なわれることとなった。1回あたりの検査人数は2340人を予定(1クラブ40人、レフェリー100人とした場合)。検査は各地域の医療機関等に委託し、費用はJリーグが全額負担する。検査方法は唾液によるPCR検査となる見込み。なお、第1回の検査は6月20日頃に行なわれる予定となっている。
今月16日に欧州でいち早く再開したドイツ・ブンデスリーガは、全選手にPCR検査を実施している。Jリーグはブンデスリーガを参考にしており、22日に開かれたプロ野球との『新型コロナウイルス対策連絡会議』でも、専門家から「選手を守るためにも検査を実施することが望ましい」との指摘を受けていた。
再開に向けて大規模なPCR検査の実施が決まったが、村井チェアマンは「国民の皆さまの健康を優先するという考えは変わっていない」と語り、「医療機関を圧迫したり、民間の検査のリソースを我々が奪ってしまうことがないように十分注意しながら進めていきたい」と慎重な姿勢を崩さない。今後、再び感染者が急増するような事態になった場合には、Jリーグとしての検査は一度ストップし、検査能力を地域に提供する意向を示している。