歴史を学ぶ『日本サッカー温故知新』の第13回。この連載では日本サッカーが大きく発展した『平成の30年間』を写真と記録で振り返る。平成13年(2001年度)は鹿島が連覇を達成、プレW杯では日本が開催国としての力を示した。

天皇杯は清水、聖杯は横浜FMが優勝

 国内リーグでは常勝軍団、鹿島アントラーズがチャンピオンシップでジュビロ磐田に競り勝ち、2年連続のJ1リーグ制覇を果たした。初戦を2-2で引き分けて迎えた第2戦。90分で決着がつかず、延長へ突入したが、延長前半に小笠原満男が直接FKを決めて、熱戦に終止符を打った。

 延長で決着したのは天皇杯も同じだった。清水エスパルスとこの年、J2降格が決まっていたセレッソ大阪の間で行なわれた決勝は、2-2で延長戦に突入。その前半にバロンがVゴールを決めて、清水が劇的な初優勝を飾った。

 一方、Jリーグカップ(ナビスコカップ)は、横浜F・マリノスとジュビロ磐田の決勝となったが、延長戦を戦っても決着つかずPK戦にもつれ込む。3人が止められた磐田に対し、横浜FMは5人中3人が決めて、初めて聖杯を掲げた。なお、大会MVPには退場者を出しながらも粘りに粘って120分を無失点で抑えた横浜FM守備陣の要で、PK戦で3本を見事にストップしたGK榎本達也が選ばれた。

 高校年代では国見高校が前年度のインターハイと高校サッカー選手権に続き、この年は高円宮杯全日本ユース選手権(U-18)に優勝し、高校サッカー選手権を連覇を飾っている。

◆平成13年度の主なタイトル一覧
Jリーグ:鹿島アントラーズ
天皇杯:清水エスパルス(第81回・01年度)
Jリーグ杯:横浜F・マリノス
JリーグMVP:藤田俊哉(磐田)
Jリーグ得点王:ウィル(札幌)
Jリーグ新人王:山瀬功治(札幌)
Jリーグ優勝監督賞:トニーニョ・セレーゾ(鹿島)
高校選手権:国見高(第80回・01年度)
高円宮杯U-18:国見高
大学選手権:駒澤大
Lリーグ:日テレ・ベレーザ

画像: チャンピオンシップでは鹿島が磐田を下す。第2戦のカシマスタジアムでは死闘が繰り広げられ、最後は小笠原満男がFKを直接決め、チームを勝利に導いた(写真◎J.LEAGUE)

チャンピオンシップでは鹿島が磐田を下す。第2戦のカシマスタジアムでは死闘が繰り広げられ、最後は小笠原満男がFKを直接決め、チームを勝利に導いた(写真◎J.LEAGUE)

画像: トニーニョ・セレーゾ監督の下で連覇を達成した鹿島アントラーズ(写真◎J.LEAGUE)

トニーニョ・セレーゾ監督の下で連覇を達成した鹿島アントラーズ(写真◎J.LEAGUE)

画像: JリーグカップはPK戦を制した横浜FMが優勝。3本ストップしたGK榎本達也がMVPを受賞(写真◎J.LEAGUE)

JリーグカップはPK戦を制した横浜FMが優勝。3本ストップしたGK榎本達也がMVPを受賞(写真◎J.LEAGUE)

画像: マリノスにとってJリーグカップ初優勝だった(写真◎J.LEAGUE)

マリノスにとってJリーグカップ初優勝だった(写真◎J.LEAGUE)

画像: 清水がC大阪との激闘を制し、天皇杯初優勝を飾った(写真◎サッカーマガジン)

清水がC大阪との激闘を制し、天皇杯初優勝を飾った(写真◎サッカーマガジン)

画像: 2冠を達成した国見の徳永悠平(左)と高円宮杯決勝を戦ったFC東京U-18の梶山陽平(写真◎サッカーマガジン)

2冠を達成した国見の徳永悠平(左)と高円宮杯決勝を戦ったFC東京U-18の梶山陽平(写真◎サッカーマガジン)

Jリーグ順位表(2001シーズン)
順位チーム
1鹿島54301911015
2磐田7130261337
3市原5030172116
4清水49301901117
5名古屋49301731011
643301431312
7G大阪4230142142
8FC東京4130135120
9広島3730130171
10浦和363011415-2
11札幌343010515-7
12神戸33309714-11
13横浜FM30309516-12
14東京V303010218-19
15福岡27309219-21
16C大阪23308220-29
※年間順位

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