高校選手権で連覇を目指す青森山田の主軸として活躍するスーパー1年生、松木玖生。今年度2回目の日本一を目指す逸材は1年半前、中学3年生のときに日本一を逃している。あの夏の涙は、この冬に喜びの涙に変わるのか。

『男子三日会わざれば刮目して見よ』

 松木をはじめ青森山田中の選手たちは、表彰式では涙をこらえていたが、控室の前に戻ると悔し涙を流していた。上田大貴監督は、そんな姿を見て自身も涙ぐみながら「5連覇の重圧の中で勝ち上がり、全国大会の決勝を戦ったこと、そこで敗れた悔しさがプラスになるように指導していきたい。選手たちのサッカー人生は終わりではないので」と語った。

 松木は悔しさをプラスに変えたのだろう。青森山田高でも1年生ながら主力として活躍し、昨年12月の高円宮杯プレミアリーグファイナルでは名古屋グランパスU-18を3-2で下す決勝ゴールを挙げた。あの敗戦からわずか1年半後、早くも高校年代日本一のタイトル獲得に貢献し、選手権で今年度2回目の日本一を目指す姿を見ると、『男子三日会わざれば刮目して見よ』という言葉を思い出す。

画像: すでに高校でも中心選手。中学時代と比べると、上半身がたくましくなっているのが分かる(写真◎矢野寿明)

すでに高校でも中心選手。中学時代と比べると、上半身がたくましくなっているのが分かる(写真◎矢野寿明)

 明日11日の準決勝は帝京長岡(新潟)と対戦し、勝ち上がれば13日の決勝で、静岡学園(静岡)-矢板中央(栃木)の勝者と対戦する。どちらも会場は高円宮杯プレミアリーグファイナルと同じ、埼玉スタジアム。青森山田のスーパー1年生は今年度の集大成となる大舞台で、どんなプレーを見せるのか。あの夏の涙を、喜びの涙に変えることはできるだろうか。

文◎石倉利英 写真◎石倉利英、矢野寿明


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