大分トリニータが3試合ぶりの白星を挙げた。終盤まで決め手を欠いたが、0-0で迎えた試合終了間際、速攻で浦和レッズ守備陣の裏を突き、後藤優介が決勝点をマークした

上写真=値千金の決勝点をスコアした後藤優介(写真◎J.LEAGUE)

■2019年10月18日 J1リーグ第29節
浦和 0-1 大分
得点者:(大)後藤優介

引き分けはもういい(三竿)

 試合を決めたのは、積極勇敢なカウンターアタックだった。

 後半アディショナルタイム。敵地でスコアは0-0。勝ち点1を持ち帰る選択もできたはずだ。それでも、大分イレブンは勝負を懸けた。片野坂知宏監督は、ピッチで走り続けた選手たちの勇気を称賛した。

「選手たちがチャンスと判断して、思い切って行った。(勝負は)紙一重の部分がある」

 自陣で相手からボールを奪うと、次から次に選手たちは敵陣へ侵入。田中達也がドリブルで持ち上がったときには、その外側から3バックの一角に入る三竿雄斗が左サイドを豪胆に追い越し、パスを受ける。その三竿のクロスに合わせたのは、長い距離を走ってきた後藤だ。3月9日以来、ゴールから遠ざかっていたFWは頭できっちり合わせ、勝ち越しゴールをマーク。勝利の立役者となった26歳は、会心の一撃を笑顔で振り返った。

「ピンチを守り切ったからスペースができたと思います。最後に決めきれたのはよかった。いいクロスボールだったので、僕は頭に当てるだけでした。今週、ヘディング練習をしてきたのがよかったのかな」

 ゴールをお膳立てした三竿のオーバーラップも迷いが一切なかった。前節の名古屋戦は終了間際に追いつかれて1-1のドロー。今季の引き分け数は「10」を数える。

「もう引き分けはいいかなって。勝ちたかったので、行きました。あの場面は体力的にきつかったのですが、湘南時代からずっと最後の最後まで走ってきましたから。僕のところからなかなか点につながっていなかったので、行ってやろうという気持ちがありました。サイドで数的優位をつくれると思い、思い切って上がっていったのが良かったです」

 恐れずに果敢に飛び出していくのが大分の真骨頂。終了間際に失点を喫して、勝ち点を落とす試合が続いていたものの、根本的なスタイルはブレていない。

 6年ぶりにJ1に復帰して1年目。守りに入る姿勢を見せることなく、今季は突っ走っている。シーズン終盤を迎えても、残留争いに巻き込まれることなく、7位と安全圏内をキープ。

「残り5試合、この勢いのまま続けていきたい」

 決勝ゴールを挙げた後藤は、さらなる飛躍を誓っていた。

取材・文◎杉園昌之 

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