上写真=75分から途中出場した横浜FMのセンターバック・伊藤槙人(写真◎J.LEAGUE)
■2019年7月27日 EUROJAPAN CUP 2019
横浜FM 1-3 マンチェスター・シティ(イングランド)
得点者:(横)遠藤渓太 (マ)ケビン・デブライネ、ラヒーム・スターリング、ルーカス・ネメヒャ
当時はシティよりも対戦相手に感嘆「良いチームだなあと」
J2水戸から横浜FMに移籍して1カ月。DF伊藤槙人は新天地で2試合目のピッチに立った。イングランド王者のマンチェスター・シティを相手に、75分からおよそ15分間にわたりプレー。「やはり、レベルが高い」と、世界的強豪クラブの実力に感服した。
「自分でもちょっとビックリしています」。そう話す伊藤は、実は過去のシーズンオフ期間にマンチェスター・シティの試合を現地観戦していた。そのため、「迫力はまだまだかな、と。相手はコンディション面も厳しいと思うので」と、プレミアリーグのシーズン中と比べてやや強度が低かった印象を口にするが、実際に対戦することになり、「でも、クオリティーは高いですよね。前半から(ベンチで)見ていても、一人ひとりの能力が高い」と、マンチェスター・シティの能力の高さを体感した。
現地観戦したときは、マンチェスター・シティよりもむしろ、対戦相手の印象を強く受けたという。
「その試合では(ガブリエル・)ジェズスが前半でケガをして、(セルヒオ・)アグエロが出てきました。シティのチーム自体の調子も良くなかった気がします。それまで連勝していたのですが、その試合では引き分けたんですよ。クリスタルパレスを相手に。そのため、クリスタルパレスのほうも『良いチームだなあ』と思った記憶がありますね。クリスタルパレスも本当にクオリティーが高いチームでした」
そのため、今回マンチェスター・シティと対戦するにあたり、当時のクリスタルパレスの守備を参考にしたという。しかし、終了間際にアドリアン・ベルナベのクロスを防ぎきれず、ルーカス・ネメヒャにゴールを許してしまった。
「(マンチェスター・シティの選手は)コンディション的にはまだまだだと思うけれど、技術があるし、一歩二歩のスピードも速い。負けてしまったけれど、本当に良い経験になったと思います」
伊藤はこの試合で得た経験を糧に、この先も横浜FMでのレギュラーの座を狙う。80分にCKのチャンスで放ったヘディングシュートは枠を外しただけに、「ちょっとタイミングが合わなかったけれど、チャンスでゴールを決めていたらアピールになると思うので、次は絶対に決めたい」と次戦へ意気込む。
「この試合に出たことで満足するのではなくて、ここから自分がどのようにアピールして、試合に絡んでいけるか。まだマリノスの中では全然フィットできていない部分もあると思うので、そこをより突き詰めて、チームの中で自分の良さを出していきたい」
26歳でスタートさせたJ1のキャリア。現在、リーグ戦で2位につけるチームを15年ぶりの頂点へと導くべく、伊藤は横浜の地で飛躍を目指す。
取材◎小林康幸