上写真=鹿島のユニフォームに袖を通す上田
写真◎サッカーマガジン
2月20日、卒業後(2021年)の鹿島アントラーズ加入が内定した法政大のFW上田綺世が会見を行なった。法政大サッカー部の長山一也監督、鹿島の椎本邦一スカウト担当部長も同席した中、プロ入りへの思いを語った。
「目標としていた場所」
東京五輪世代注目のストライカー・上田綺世(法政大・2年生)の鹿島加入が内定した。大学2年生でのプロ入り内定は異例の早さだ。「即戦力として考えている。まずはチームでレギュラーとなり、日本代表、そしてヨーロッパでもプレーしてほしい。それだけの力がある」と、鹿島の椎本邦一スカウト部長は太鼓判を押す。
鹿島の地元である茨城県出身の上田は、中学時代に鹿島の下部組織でプレーしていた。しかし、ユースチームに昇格することはできず。「鹿島ユースに上がれなかったことは、すごく悔しかった」と、当時を振り返る。
それでも、「いつか(鹿島に)戻ってやる」と、悔しさをパワーに変えて努力した。進学した鹿島学園高には、上田がたどり着けなかった鹿島ユースに所属する選手も多く通っていたが、「(鹿島ユースの選手たちに)ライバル心を持っていた」という。
高校3年時には全国高校選手権に出場。卒業後は法政大に進み、試合出場を重ね、世代別日本代表に選出されるようになった。法政大サッカー部の長山一也監督は、「(周囲からのアドバイスに対する)吸収力と向上心がある」と、上田の人間性を称する。
そして、上田はついにプロサッカー選手になる夢を叶えた。しかも、「すごく目標としていた場所」という鹿島の一員となった。今季のJFA・Jリーグ特別指定選手に承認されており、プロデビューの日もそう遠くはないだろう。
「ゴールを決めるための姿勢と嗅覚は誰にも負けたくない。鹿島の優勝のために貢献することが、目標であり、仕事」
常勝軍団にさらなる栄光をもたらすために、大学サッカー界屈指の点取り屋が新たなステージでの活躍を誓う。
取材◎小林康幸