上写真=途中出場で鹿島のゴールマウスを守った沖
写真◎Getty Images
毎年恒例の『いばらきサッカーフェスティバル』がカシマスタジアムで行なわれ、鹿島が水戸に1-0で勝利した。24分に土居聖真のシュートのこぼれ球を拾った中村充孝が相手DFをかわしてゴールに蹴り込んだ。鹿島は10日後の19日、AFCチャンピオンズリーグ・プレーオフに臨む。
「ソガさんに憧れてやってきた」
62分、クラブのレジェンドと交代してピッチに入ったGK沖悠哉。試合後、興奮冷めやらぬ表情でその場面を振り返った。
「ソガさん(曽ヶ端準)に『頑張れよ!』って言ってもらいました。ソガさんにずっと憧れてやってきたので、自分の中で感慨深いものがありました」
地元出身で、鹿島の下部組織で育ったプロ2年目。幼少期から見てきたチームのゴールマウスを守っていたのは、いつも曽ヶ端だった。プレシーズンマッチとはいえ、目標としてきた選手と交代した瞬間は、特別なものとなった。
この日はまた、沖がプロになって初めて、鹿島サポーターの前でカシマスタジアムのゴールを守ることともなった。
「練習と試合とでは違うものがある。その難しさは分かっていたつもりでしたけれど、危ないシーンもあったので、しっかり声掛けだったり、自分の準備をしていかなければいけない」と、反省点も口にするが、「これから、公式戦にもっと絡んでいきたい。そのための第一歩を踏み出せたことはよかった」と、定位置奪取に意欲を燃やす。
ずっと21番の背中を追ってきた、背番号31の若き守護神。今季もまた、し烈なレギュラー争いに挑戦する。
取材◎小林康幸