上写真=細かいステップと緩急をつけたドリブルワークで好機をつくった中島(写真◎小山真司)
■10月16日/キリンチャンレンジカップ2018 @埼玉スタジアム2OO2
〇日本 4-3 ウルグアイ×
得点:(日)南野拓実2、大迫勇也、堂安律
(ウ)G・ペレイロ、E・カバーニ、J・ロドリゲス
森保監督就任から3戦目となったウルグアイ戦も、日本は4-3で勝ち切った。FIFAランクではるか格上の相手にも臆することなく戦ったチームにあって、観衆を何度も沸かせ、ピッチで躍動したのが、ナンバー10を背負う中島翔哉だった。
次は決めたい。自信がある。
一にも二にも「ハードワーク」という言葉が出るこれまでの日本代表戦士たちとは、思考回路が違うのか。森保ジャパンの10番を背負う中島翔哉は「楽しい」というフレーズばかりが口をつく。南米の強豪ウルグアイに競り勝ったあとも、「サッカーを楽しむことができた」とにっこり笑った。
序盤から鋭い切り返しでマルティン・カセレスをきりきり舞いにする。イタリアのラツィオでタフなマーカーとして鳴らす猛者のタックルが軽く見えたほどだ。10分には左サイドからのカットインで相手マーカーを外すと、南野拓実に縦パスを付けて、先制ゴールをお膳立てした。
36分には複数人の相手DFが壁を作るなか、わずかに空いたコースへミドルシュート。相手GKのフェルナンド・ムスレラに反応されたものの、こぼれ球を大迫勇也が押し込んで2点目が生まれた。
ドリブルで仕掛けて好機を生み出し、相手の寄せが甘いと見るや中距離レンジから迷わずシュート。「考えなくてもいいプレーが出てくる」。そう言われれば、返す言葉もない。看板の堅固な守備を崩されたウルグアイ代表もかたなしだろう。CKを蹴る際には、曲芸のようなリフティングを見せて観衆を沸かせ、どこまでも遊び心を持ってピッチに立っていた。
唯一の心残りは、4本のシュートを打って、ゴールを奪えなかったこと。「次は決めたい。自信はある」と力を込めた。
取材◎杉園昌之 写真◎小山真司、福地和男