■2018年8月1日 第42回日本クラブユース選手権(U-18)大会 決勝
清水エスパルスユース 2-0 大宮アルディージャユース
得点者:(清)青島太一、齊藤聖七
8月1日、第42回日本クラブユース選手権(U-18)大会の決勝が味の素フィールド西が丘で行なわれ、清水ユースが2-0で大宮ユースを破り、16年ぶり2回目の優勝を果たした。清水ユースは12分に青島太一がドリブル突破からシュートを決めて先制すると、45+2分には右サイドの山崎稜介からパスを受けた齊藤聖七が右足を振り抜き加点。守っては大会MVPにも選出されたGK梅田透吾を中心に、得点王の吉永昇偉ら大宮ユース攻撃陣を完封した。
表彰式後の集合写真。選手たちは優勝の喜びを噛みしめる 写真◎山口高明/BBM
敵将も清水ユースの守備力を称賛
耐えて、耐えて、清水ユースが日本一の栄光を手にした。
前半のうちに幸先よく2点を先行するも、「後半は防戦一方になった」と平岡宏章監督が振り返ったように、大宮ユースの攻撃を耐えしのぐ時間が続いた。
「焦れるな!」
ピッチの上ではキャプテンの齊藤聖七が、清水イレブンを鼓舞する。「アルディージャはパス回しがうまい。それは分かっていたから、しっかりと守備ブロックを作ることを考えていた」と、守備意識を高めた。
その強固な守備には、敵将も舌を巻いた。「(大宮ユースは)この大会で逆境を乗り越える力が成長していた。だから、(2点ビハインドも)追いつけるという気持ちで後半に入り、実際にわれわれのゲームになった。ただ、清水ユースの守備が堅かった……」と、大宮ユースの丹野友輔監督は清水ユースの戦いぶりを称賛した。
「(試合終了の)ホイッスルが鳴った瞬間は感極まった」という勝者の平岡監督も、「選手たちがよく頑張って、耐えてくれた」と、90分間を守り抜いた選手たちを労った。
「“史上最弱”と言われることもあった。だから、この大会に懸ける思いは強かった」(齊藤)
今大会7試合でわずか2失点の守備力に加え、選手一人ひとりの優勝に対する強い思いが結実し、王国・静岡のサッカー小僧たちが16年ぶりに頂点に立った。
文◎小林康幸 写真◎山口高明/BBM