■2018年5月20日 J1リーグ第15節
 広島 0-2 C大阪
  得点者:(C)高木俊幸2

明治安田生命J1リーグ第15節が5月20日に行なわれ、C大阪が首位の広島を2-0で下した。今季ホーム無敗の相手から2得点を奪って勝利の立役者となったのは、FW高木俊幸。0-0で迎えた81分に先制点、84分には2点目を決め、アウェーまで大挙詰めかけたファン・サポーターを喜ばせた。

※2得点の活躍を見せたC大阪の高木
写真:J.LEAGUE PHOTOS

「チームにとって自信になる」

C大阪は前半から押され気味で、後半も多くの決定的なピンチを迎える苦しい展開。だが81分、GKキム・ジンヒョンのロングキックをFWヤン・ドンヒョンがヘッドで流すと、うまく反応した高木が最終ラインの背後に抜け出し、左足で広島GK林卓人の股を抜いて蹴り込んだ。

「常に狙っているところ。イメージ通りにボールが来た」というチャンスを確実に決めた貴重な一撃だった。ただ股抜きについては「特に狙っていません。(トラップした後に)ボールが落ち着き切らなかったので、あまりコースは狙わず、思い切って打とうと思って、結果的にゴールになった感じ」と淡々と振り返った。

高木は84分にも、相手DFのクリアを胸トラップで収めると、右足を振り抜いてゴール右スミに蹴り込んだ。こちらも「特に考えず、トラップしてシュートを打とうというイメージだけでした。コースも感覚的に『あそこだろう』という感じで、そんなにゴールも見ずに打った」というシュート。だが、そうとは思えないほどコントロールされた軌道で鮮やかにネットを揺らし、勝利を決定付けた。

この日は控えスタートで、52分にMF清武弘嗣との交代で出場。負傷明けの清武の状態を踏まえ、尹晶煥監督からは「『たぶん早く出番が来ると思うから、準備しておいて』と試合前に言われていた」という。出場後は左サイドで何度もパスを受け、突破からのクロスなどでチャンスを作り出した。「あの左サイドの深い位置は結構、空いていて、みんながロングパスを蹴ってくれた。走っているだけでよかったので、自分としてはやりやすかった」と仲間に感謝し、「途中から出て、仕事ができてよかった」と振り返った。

「広島は失点の少ないチームで、どう崩すかも課題になる試合だった。その相手から2点を取って勝つことができたのは、チームにとって自信になる。無失点で終わることができたし、さらにアウェー、相手のホームで勝ち点を取って帰ることができるのは大きい」

苦しみながらの勝利に、高木は確かな手ごたえを口にした。首位を独走する広島を止める2発は、高木自身にとっても、C大阪にとっても、非常に価値のあるものとなった。

画像: 先制点のシーン。GK林①の股を抜いたが、思い切って打った結果だという

先制点のシーン。GK林①の股を抜いたが、思い切って打った結果だという

取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE PHOTOS


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