2月20日、AFCチャンピオンズリーグ・グループステージの第2戦が行なわれた。
等々力での初戦を落とした川崎Fは、アウェーで蔚山現代(韓国)と対戦。2点を先行される展開のなか、交代出場のFW知念慶が85分に反撃の狼煙を上げるゴールを決めるも、同点に追いつくことはできず、1-2で敗れて2連敗を喫した。
第1戦で逆転負けを喫した柏は、FWのアレシャンドレ・パト(ブラジル)やアントニー・モデスト(フランス)、MFのアクセル・ウィツェル(ベルギー)といったヨーロッパでの実績を持つ強力助っ人を擁する天津権健(中国)を日立台に迎えた。52分にFWクリスティアーノのゴールで初戦に続き先制したが、その後はチャンスを逃し続け、88分にパトに同点ゴールを献上。1-1の引き分けに終わり、開幕から2戦未勝利となった。
「1対1になったシーンで助けられなかった」
先制ゴールをアシストするも、DF小池龍太の表情は晴れなかった。
「今日はアシストという形で結果は残したけれど、引き分けで終わったのは、個人としても、チームとしても、残念な結果です」
前節で勝ち点を挙げられず、ホームで必勝を期した柏は、前半から攻勢に出た。放ったシュートの数は25本。天津権健を相手に、試合の主導権を握り続けた。特に右サイドは、クリスティアーノや伊東純也、キム・ボギョンらによる多彩なパスワークで制圧した。
そこに、後方から勢いよく、絶妙なタイミングで攻撃にアクセントを加えていたのが小池だった。後半には、伊東が相手DFを中央に引っ張って空いたスペースに侵入。江坂からパスを受けると、ゴール前のクリスティアーノにクロスを送り、先制ゴールお膳立てした。
「攻撃では、よく絡めていた」と、本人も手ごたえをつかんでいた。
しかし、試合終了直前に同点に追いつかれた。あと数分間を守り切れず、勝利を得ることはできなかった。
試合後、小池の口からは、失点シーンを悔やむ言葉が繰り返された。
「最後の失点シーンについて、自分は(右センターバックの中谷進之介とFWモデストが)1対1になったところを助けられなかった。それに、守備陣として(相手の)シュートをブロックしにいく選手も少なかった。前半の最後にも同じようなシーンがあって、そのときは何人も体をぶつけにいけたけれど、後半の最後にそれができなくなるということは、集中力なのか、一人ひとりの疲労からくるポジショニングの悪さなのか、ボールの奪われ方の問題なのか…。今は(映像を見ていないので)わからないけれど、あのようなときにサイドバックとしては、2人のセンターバックとGKを助けられるかどうか、というところで評価を得なければいけない。(右サイドバックの役割として)それを求められているので、個人的に今日はアシストよりもそちらのほうが悔いが残るし、課題でもあると思います」
第1節・全北現代戦では、2点を先行しながらも逆転負け(2-3)。今節では勝ち点1こそ得たものの、1週間前と同様に、小池自身やチームとしての課題を痛感する試合となった。
「前節から課題を修正してきたけれど、結果的に失点した。そこを自分たちでどう変えていかなければならないのか。失点をなくすために何をすべきなのか。それを再確認しなければいけないと思います」
まずはグループステージ突破のために、次こそは勝利を――。反省点を修正して、次節は3月6日、日立台に香港の傑志を迎える。
取材◎小林康幸