青森山田高では主将として全国高校選手権と高円宮杯U-18チャンピオンシップを制し、今年度から名門・明治大で活躍するボランチに注目する。明治大での厳しいポジション争いを歓迎しており、充実したシーズンを送っている。総理大臣杯ではメンバー入りもした。

充実の厳しい環境

明治大のし烈なポジション争い、徹底した上下関係、その厳しい環境を求めていた。青森山田高の主将として高校選手権で優勝旗を掲げたボランチは、「想像どおりサッカーに集中できる場所」と淡々と話す。
 
トップチームには「ボランチだけで9人もいる」。浦和入りが内定した柴戸海を筆頭にJユース出身者たちもそろう。レベルの高い場所で切磋琢磨することが、プロへの近道になると信じる。  
 
「毎週、トップチームの選手が入れ替わる。自分次第で良くも悪くもなる」
住永は6月から1軍に加わり、総理大臣杯の予選を兼ねたアミノバイタルカップでは先発出場した。守備時は素早く体を寄せ、攻撃時になると、機を見て果敢にゴール前にも顔を出す。
 
「現代のボランチは、何でもできないとダメ。中盤で相手をつぶし、ゲームを組み立て、得点にも絡まないと」 チェルシーのカンテ、レアル・マドリードのクロースらのプレーも参考にする。練習では先輩の助言に耳を傾け、試合に出ているレギュラー組のプレーもじっくりと観察する。
 
「どうすれば、試合に出られるのか、うまくなれるのかを常に考えている」 練習では自分が最も下手だ思って謙虚に取り組み、試合では自信を持って堂々とプレーするのが信条だ。
 
「ピッチ内では学年は関係ない」 それでも、けじめはつける。ピッチ外では、先輩を敬うことを忘れない。 「1年生は1年生の役割がある。寮では朝早く起きて掃除をするし、夜は夜で仕事がある。これも伝統なので」
 
大学では人間力にも磨きをかけ、4年後のプロ入りを見据える。選手権で活躍した同級生の高橋壱晟(現千葉)らはすでにJリーグデビューを飾っているが、「焦りはない」ときっぱり。
 
「4年後、大学経由でもプロでやれるんだ、というところを見せたい」
 
言葉には強い決意がにじんでいた。
 
 
(取材・文◎杉園昌之)
 
 
【プロフィール】
すみなが・かける/1998年10月6日生まれ。北海道コンサドーレ札幌U-15から青森山田高へ進学し、3年時には主将として、同校初の全国高校選手権優勝を果たした。172㎝、66kg
 
 


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