上写真=喜びの輪に加わる遠藤航。首位リバプールの中で存在感は抜群だ(写真◎Getty Images)
相手クリアをヘッドでつなぐ
リバプールに追加点をもたらすきっかけになったのは、遠藤航のヘッドだ。1-0でリードして迎えた55分、相手GKの縦パスを中央でヘッドで弾き返すと、ライアン・フラーヘンベルク、サラーと右サイドにつながって、中央へのラストパスを受けたアレクシス・マカリスターがゴール左に巧みに流し込み、リードを2点に広げたのだ。
遠藤はこの日も定位置となる4-3-3-システムのアンカーとしてプレー。中盤の中央に立って、相手の攻撃を見張る「門番」の役割を忠実に果たし続けた。その巧みなポジショニングが生きて相手のパスを弾き、ゴールへのスイッチを入れることになった。
そのリバプールが先制したのは35分。自陣から高く上がったクリアボールをディオゴ・ジョタがヘッドで流し、ダルウィン・ヌニェスが走り込んでGKと1対1になると、チップキックで頭上を抜くビューティフルゴールだった。
しかし、カーティス・ジョーンズとジョタが前半のうちに負傷で交代するアクシデント。モハメド・サラーを44分に投入することになったのは誤算だったか。さらには後半開始からヌニェスに代わってコーディ・ガクポを投入し、早々に交代枠を3つ使うことになった。
それでも55分に2-0とすると、68分にはGKのロングキックからガクポがヘッドで前に送り、走り勝ったサラーが相手の寄せをブロックしながら左に持ち出し、左足で逆サイドにきっちり流し込んで3-0に。75分にアイヴァン・トニーに1点を返されたが、86分には相手のミスから最後はガクポが左足でゴール左に冷静に流し込んで4-1として、あとはしっかり試合を締めた。
遠藤は67分に相手に体をぶつけてカウンターを阻止、これでイエローカードをもらうことにはなったが、最後までピッチで躍動して勝利に貢献。安定したプレーぶりが、いまやプレミアリーグの首位チームに不可欠であることをまたも印象付けた。