上写真=攻撃面だけではなく守備面でもチームに貢献した堂安律(写真◎Getty Images)
一進一退の攻防に終止符を打ったCK
フライブルクは常に先行し、最後まで走り切った。9分、オリンピアコスのCBニコラス・フレイレのバックパスが短くなったところをロランド・シャーライが逃さなかった。パスをカットするとそのままボックスに進入。ゴール左にシュートを突き刺し、先制に成功する。
次の1点は40分。ホームチームのオリンピアコスが手にした。ロジネイの右からのクロスにアユブ・カービが反応。スライディングで押し込み、同点に追いた。
一進一退の攻防を続ける両チームの熱さによってスタジアムも熱を帯びていった。前半のアディショナルタイムにフライブルクが勝ち越しゴールを手にする。ボックス内で味方のパスに反応した堂安が足を踏まれ、PKを獲得。これをビンチェンツォ・グリフォが決め、アウェーチームが2−1として後半に折り返した。
同点に追いつきたいオリンピアコスと追加点を手にしたいフライブルクの攻防がますます激しさを増す中、75分にネットが揺れる。思いを実現させるのはオリンピアコスの方だった。左サイドからコスタス・フォルトゥニスが右足で鋭いクロスを送ると、抜群のタイミングで裏に飛び出したアユブ・カービがボールに触ってゴールを刻む。残り15分となったところで試合は振り出しに戻った。
勝負が決まったのは、そのおよそ10分後だった。86分、フライブルクが左CKのチャンスを得る。堂安が蹴ったアウトスイングのボールはニアで触れられたが、ボックス右で待っていたマクシミリアン・フィリップの元へ。冷静に相手を外して左足を振ると、激しい試合にピリオドを打つ勝ち越しゴールが生まれた。
堂安は前半のPK獲得、終盤のCKと2点に絡み、90+2分にジュニオール・アダムと交代するまでチームの攻撃をリード。フライブルクの白星スタートに大きく貢献した。