上写真=先制点を記録したマルティネッリのゴールを喜ぶ冨安健洋(写真◎Getty Images)
左SBでサラーと刺激的なマッチアップ
注目のリバプール戦で、冨安は今季のリーグ戦初先発を果たした。ジンチェンコが負傷で欠場していたこともあり、4バックの左サイドバックを担当したが、右サイドと変わらず高水準のプレーを披露。印象的だったのは14分のプレーだ。マッチアップする世界屈指のアタッカー、サラーのドリブルを完璧にストップ。股抜きを狙われたが、瞬時の反転で体を入れ、ボールをクリーンに奪い取ってみせた。
試合は、開始1分に冨安とタンデム(縦関係)を組む左サイドハーフのマルティネッリがネットを揺らし、アーセナルが先制する。だが、リバプールも34分にヌニェスがネットを揺らし、追いついてみせた。さらに前半のアディショナルタイムに、次の1点が入る。スコアしたのは、アーセナルだった。相手のFKを自陣ボックス付近でクリアすると、そのボールをしっかりつないで左サイドのマルティネッリへ。ドリブルでボックス内まで持ち込んで送った低い速いクロスを、最後はサカが蹴り込んだ。
アーセナルが勝ち越して迎えた後半、再びリバプールがゲームを振り出しに戻す。前半終了間際に負傷したルイス・ディアスに代わって交代していたフィルミーノがディフェンスの裏でボールを呼び込み、ボックス左から左足を一閃。逆サイドのネットを揺らす技ありゴールを決めた(53分)。
その後はアーセナルがボールを握り、押し込む時間が長くなった。ただリバプールも要所を締めてゴールは許さない。攻守が激しく入れ替わる時間を経て、次にゲームが動いたのは、76分。アーセナルが連続攻撃を仕掛ける中でPKを獲得した。ジャカが左から入れたクロスにジェズス、こぼれ球をジャカ、跳ね返りをマルティネッリが連続シュート。すべてブロックされたが、再び左からジャカがクロスを供給。これに反応し、足を伸ばしたジェズスがリバプールのチアゴ・アルカンタラに蹴られ、PKのジャッジが下された。プレッシャーのかかる場面だったが、サカが冷静に決めて、みたびアーセナルが勝ち越しに成功。
結局試合はそのまま3-2で決着し、アーセナルがリバプールとの激闘を制した。冨安もフル出場を果たし、勝利に大きく貢献。守備面ではサラーにほぼ仕事をさせず(サラーは69分に交代)、攻撃面ではビルドアップに加わってチームのスムーズな前進を促した。
この結果、アーセナルは3連勝で首位に浮上。次戦は16日、アウェーでリーズ戦に臨む。