上写真=チームの3点目をスコアした鎌田大地(写真◎Getty Images)
ブンデス開幕戦以来の同時先発
フランクフルトはELのグループステージ2試合を終えて、1勝1分けでグループDの2位。第3節ではホームに首位オリンピアコスを迎えた。文字通りの重要な一戦に、キャプテンマークを巻いた長谷部は3バックの中央で、鎌田はトップ下でともに先発を果たした。
3万5000人の観衆の声援をバックに、フランクフルトは序盤から押し気味にゲームを進めていく。13分には鎌田が右サイドに展開して自らゴール前に入り込みクロスを引き出すと、フリーでヘディングシュート。枠を外したが、連動した攻撃でチャンスを生み出した。26分には鎌田からのラストパスを受けたラファエル・ボレがボックス内て倒されてPKを獲得。これをボレが自ら決めて先制に成功する。
2分後にボックス内のハンドでPKを取られ、同点とされたが、フランクフルトの勢いは衰えなかった。前半終了間際には左CKの流れからマルマミ・トゥーレが右からのクロスを冷静に蹴り込み、勝ち越しに成功。2-1として後半に突入する。
相手を突き放すゴールが決まったのは、59分だった。ゴンサロ・パシエンシアのミドルシュートを相手GKトマシュ・バツリークが弾いたが、誰よりも早くこぼれ球に反応したのが、鎌田だった。素早くボールを収めるとGKを左にかわし、冷静にネットを揺らした。
この場面もパシエンシアのシュートに至る過程で縦パスをワンタッチで落とし、攻撃を展開させたが、フランクフルトの中で鎌田の存在が効いていた。
フランクフルトはその後もゲームを優位に展開し、そのまま3-1で勝利を飾った。この結果、勝ち点でオリンピアコスを上回り、グループDの首位に立った。長谷部と鎌田が同時に先発したのは今季のブンデスリーガ開幕戦・ドルトムント戦以来(8月14日)だったものの、長谷部は守備で、鎌田は攻撃で抜群の存在感を示し、特に鎌田はオリバー・グラスナー監督に大きくアピールする一戦にもなった。
ようやく今季のホーム初勝利を挙げたフランクフルトは次節、11月4日にアウェーでオリンピアコスと対戦する。