上写真=前節、先発した松木玖生は韓国戦はベンチスタート。63分からプレーした(写真はUAE戦/Getty Images)
倒れずに進む力強いプレーを見せる
ピッチに登場したのは63分。田中聡に代わって入ると、力強いプレーでチームに推進力をもたらした。71分、2人に当たられながら低い重心でボールをキープし、股抜きで相手を抜き去り、前進してロングスルーパスを放ったシーンは圧巻。相手GKの出足が鋭く、内野航太郎のシュートには至らなかったが、一連のプレーには松木の強さと判断の良さが表れた。
しかし、である。75分、チームはCKから失点してしまう。1点を追う形になってからは足の止まった韓国相手に日本は猛攻を仕掛けたが、ついぞネットを揺らすことができず。松木の奮闘も及ばなかった。
「やっぱり負けられない相手でしたし、自分たちも絶対に1位突破をするという気持ちで臨んだんですけど、セットプレーでやられてしまった。きょうみたいな硬いゲームだからこそ、セットプレーの攻守においての重要さは選手もわかっていたと思うんですけど、そういうところからの失点で。内容的には後半押し込んだところもあったんですけど、こういう結果になってしまったので悔しい」
0−1で敗れた日本はB組の2位で準々決勝に進むことになった。相手はA組1位の開催国カタール。厳しい戦いになることが予想される。
「次、勝たないとトーナメントになるので敗退してしまいますし、自分たちは絶対、パリの切符をつかめるように強い気持ちを持って。(相手は)開催国になりますけど、アウェーの中、しっかりと日本に勝利を届けたいと思います」
パリ五輪出場権は3位以内に与えられる。4位は大陸間プレーオフに回ることになるが、次戦の準々決勝を突破しなければ、どちらの権利も手にすることはできない。
大会前、中東勢との対戦について「身体能力も高いですし、意外とボールをつないできたりもする。厄介な相手なのは間違いない。でも、勝てる自信ももちろん僕らはある」と松木は語っていた。その自信をいよいよピッチで示す時。8大会連続出場に向けて、勝つしかない。
運命の一戦は25日、日本時間23時にキックオフされる。