日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長が3日、東京五輪の男子サッカー競技準決勝、U-24日本代表対U-24スペイン代表の試合後にコメントを発表した。悔しい思いをした数だけ強くなることは今のスペイン代表が示しており、日本もこの敗戦を将来につなげたいとし、3位決定戦への期待も示した。

上写真=スペイン戦後にコメントを発表したJFAの田嶋幸三会長(写真◎J.LEAGUE)

サッカー全体で不断の努力を

 日本はスペインと文字通りの死闘を演じた。両チームともに2試合連続で、しかも中2日で120分間プレー。壮絶な戦いとなったが、延長後半に挙げたアセンシオの得点によりスペインが勝利を収め、史上初の決勝進出を目指した日本の夢は砕かれた。

 しかし、この敗戦は日本チームにとって、選手にとって、そして日本サッカー界にとっても貴重な経験になったと、試合後に田嶋会長はコメントを発表した。

「中2日の5試合目というかなり疲労が蓄積して体力的には厳しい中で、両チームともに持てる力を出し尽くした試合だった。素晴らしい試合をしてくれた選手たちに感謝したい。
世界のトップにどのようにすれば今の日本が勝てるのかという共通理解のもとに試合を進めてくれたが、スペインが一枚上手だったということを認めなければならない。スペインは2010年ワールドカップで優勝するまでヨーロッパの中で何度も悔しい経験を積み重ねてきて今がある。これから日本が世界のトップと伍して戦い、その壁を乗り越えていくために、今日の試合は必ず意味のあるものになるはずで、サッカー界全体で不断の努力をしていかなければならない」

 会長自らがこの経験を、日本サッカー界全体で将来につなげていくと強調した。

 中2日で5試合目を戦ったチームは、すぐにまた中2日で3位決定戦に臨む。相手は銅メダルを取った53年前と同じ、メキシコ。しかも前回はメキシコが開催国で、絶対不利と言われながら日本が勝利をつかみ、銅メダルを手にした。立場を入れ替えて行なわれる今回の一戦、日本は半世紀前のリベンジを許さず、再び銅メダルを獲得することができるか。さらに言えば日本にとってメキシコは2012年のロンドン五輪で決勝進出を阻まれた相手でもある。

「中2日でのメキシコ戦に向けてしっかりとリカバリーをして銅メダルを目指して欲しい。引き続き代表チームへの応援をよろしくお願いいたします」

 メキシコを下し、53年前に打ち立てられた記録、日本にとっての最高位である「3位」に並ぶことはできるか。田嶋会長はメダルを取って締めくくることを期待した。


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