上写真=12日のホンジュラス戦は80分までプレーした久保建英(写真◎JMPA毛受亮介)
日本の状態を知るための試合
大会初戦がちょうと1週間後に迫った15日、オンライン取材に応じた久保は現在の心境を聞かれると、「特にまだあまり実感ないですし、これからもう1試合控えているので、まずは本番というよりも最後の試合に向けた調整というか、チームとして連係・連動を高めていく段階だと自分は思っています。焦っても1週間あることは変わりないので、まずは17日の試合に向けていい準備ができたらいいなと」と話し、大会が迫る中でも、気負うことはなく、17日のスペイン戦への準備に集中していた。
五輪前最後の試合の相手はスペインだ。久保にとっては、かつてのチームメイトやリーグで対戦している選手もいるチーム。ただ、「有意義な部分はありますけど」と断った上で、「僕はいまオリンピック代表。誰と戦うか関係なく、勝ちにいきたいと思っています」ときっぱり。大会直前にスペインと戦うことについては「強いところとどうしても本番前にあまり組めないという、自分の中での偏見ですけど、そういったイメージがありますが、大会に出場する、本当に優勝候補筆頭だと思いますし、そういった国とやれることで勝っても負けてもどうなるか分からないですけど、自分たちの現在のコンディションだったりを、一番見やすい相手なのかなと思います。そういった意味ではメリットしかない」と試合の意味を語った。
結果はもちろん大事。ただ、それだけでもない。より良いチームになるために、スペイン戦は現時点の日本の状態を知る試合になる。
「連係連動も大事ですけど、やっぱり押し込まれる展開も、互角以上の相手だと思いますし、増えてくるなかで自分個人として何ができるかをもう一度確かめたい」。そして12日のホンジュラス戦を踏まえて、「チームとしてやるべきことが備わってきたかなというのはありますし、前半と後半でチームとしても個人としても違った戦い方になったと思いますけど、いろいろ含めて17日の試合に持っていけたらいい」と確認や共有を進めたいとした。
スペイン戦は、日本の『今』を知る試金石。メリットしかない親善試合は17日土曜日、19時20分に神戸・ノエビアスタジアムでキックオフとなる。