上写真=バックアップから正式メンバーとなり、気持ちも新たに練習を重ねる町田(写真◎山口高明)
「鹿島にいたからこそ成長できた」
コロナ禍の特例で登録選手数が18人から22人に増え、バックアップから正式メンバーに。「話を聞いたときは非常にうれしかった」と振り返った町田は、「ケガ人が出なければ試合に出ることができないバックアップとは違い、大枠ではありますけど、試合に出る可能性が出たというだけでモチベーションも高い」と現在の心境を語った。
当初18人のメンバーに入れなかったときは「もちろん悔しかった」。それでも「(吉田)麻也くんやトミ(冨安健洋)など、自分より経験のある選手が入っていた。自分の力が足りなかったと思って、しっかり飲み込んで次に行こうと思っていた」という。
とはいえ「バックアップという場所にいたからこそ、イレギュラーがあってのメンバー選出だったと思う」との言葉は、まさにその通り。限りなく近い位置にいたからこそのメンバー入りであり、「自信を持ってオリンピックに挑みたい」と強い決意を示した。
ここに至るまでの成長の基盤となった鹿島への思いも。「1年目のとき(2016年)は(柴崎)岳くんや(昌子)源くんなど、代表の常連にいるような選手たちと一緒にトレーニングできて、すごく経験になった」と語り、「小笠原満男さんやソガさん(曽ヶ端準)、(内田)篤人さんといった経験がある選手が周りにいて、いろいろなアドバイスや、一緒に試合をすることで、自分の身になることはたくさんあった。鹿島にいたからこそ成長できた」と感謝した。
本番への思いを「一生に一度、出られるか、出られないかという大会。いい準備をして、一丸となって戦いたい」ときっぱり。チームが目標に掲げる金メダルに向けては「僕は守備の選手なので、失点しないことが大事。攻撃にはタレントがそろっていて、点を取ってくれる選手がたくさんいるので、過密日程の中で、どれだけ守備が崩れずに安定した戦いができるか」をポイントに挙げ、「バックアップから、こういう形でチャンスをいただいた。失うものは何もないので、試合に向けてしっかり準備したい」と力強く語った。