伸び盛りのホープが飛び級選出で存在感を増している。浦和レッズのGK鈴木彩艶(ざいおん)が19歳ながらU-24日本代表に加わっている。日本代表戦、U-24ガーナ代表戦には出場はなかったが、類まれな身体能力で年齢に関係なくアピールに励む。

上写真=鈴木彩艶は浦和で定位置を獲得した勢いそのままに、U-24日本代表でも存在感を示している(写真◎JMPA増田泰久)

「そこまで自分が劣っていないと肌で感じました」

 鈴木彩艶は2002年8月21日生まれの19歳。次のパリ・オリンピックの世代になるが、飛び級で東京オリンピックの候補メンバーに選ばれた。

 浦和レッズでレギュラーをもぎ取った昇り龍だ。日本代表経験の長い西川周作からポジションを奪う格好で、J1で5試合連続でゴールを守って4勝1分け、勝利はすべて完封で達成して一躍時の人になった。

「実際に試合に出ることで練習では感じられないことを感じられましたし、より課題が見つかってきたと思います。ボールをつなぐサッカーなので、いかにマイボールにしながら攻撃していくかですね」

 その活躍で、U-24日本代表へ乗り込んだ。物怖じをするようなタマではない。

「この合宿に限らず、いままでやってきた中で上の年代に呼ばれるときも、周りが年上だからどうこうというのはないですね。今回も変わらずという感じです」

 実際にプレーしてみて、自信も芽生えたからこその発言だろう。

「最初はレベルにあまりついていけないのかなと思っていましたけど、最初の練習からやっていく上でそこまで自分が劣っていないと肌で感じましたし、自分の良さをどんどん出さなければいけないと感じました」

 その「良さ」については、はっきりと自覚している。

「シュートストップの部分では伸びのあるセービングで、攻撃ではキック力があるのでチャンスメークの部分を出していきたいと思っています」

 身体能力を生かして「もうひと伸び」で救ったピンチも数多い。正確なキックも持っていて、「攻めるGK」としても楽しみな存在だ。一方で、浦和の試合でスタンドを驚かせた超ロングスローは、実は自慢ではないのだと笑う。

「スローイングは得意ではないんですよね。でも、ハーフウェーラインは超えると思います」

 手で投げるよりは足で届ける方がいいというのは頼もしい。大迫敬介、沖悠哉、谷晃生とライバルの壁は高いが、「自分としてはやれることを尽くしました。あとは決めてもらえればと思います」と清々しくメンバー選考の行方に思いを馳せた。


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