U-24日本代表のGK谷晃生(湘南)が2日、A代表との注目の一戦を前に、オンラインで取材に応じた。五輪への生き残りをかけた熾烈なポジションを争いを続ける中でも、自分の足元を見つめ、ライバルから受けた刺激を、しっかり自身の成長につなげたいと語る。

上写真=3月のU-24アルゼンチン戦(第2戦)では初先発し、完封勝利に貢献した谷晃生(写真◎Getty Images)

鈴木彩艶は絶対、上でやると思っていた

 今回の合宿には4人のGKが招集されている。谷のほかに、大迫敬介(広島)、沖悠哉(鹿島)、鈴木彩艶(浦和)だ。

「4人で競い合って、最後の最後まで競争ができているところは非常に楽しいですし、お互いに刺激しながら、この代表期間中ももちろんそうですけど、リーグ戦だったりのプレーももちろん見ていますし、そういうところで刺激を受けながら、お互いに成長して高め合っていけたらよりよくなっていくんじゃないかと思います」

 五輪本大会の登録メンバーは18人。過去のチームではGK2人が選出されてきた。今回も2人とすれば、4人のうち2人のみが五輪のピッチに立つことになる。谷は、競争しながら高め合えている状況をポジティブに受け止めていた。今回の活動期間では急きょA代表との試合が追加されることになった。明日3日に札幌ドームで対戦する。ポジションが1つしかにGKにとっては、実践でのアピールの場が増えたことは大きい。

「練習からキーパーはいいパフォーマンスを出さなきゃいけないですが、やりたいと思ってできる試合じゃないですし、急きょですが、決まったのは幸せなことだと思います。楽しんで、もちろん勝負事なので出た人は当然ですが、勝つためにみんなでやっていけたらと思います」

 3月29日に行なわれたU-24アルゼンチン代表との試合に初先発し、3-0の勝利に貢献した。試合後には「まだ始まったばかり」と話していたが、無失点で強豪国に勝ち切ったあの試合が大きなアピールになったのは間違いないだろう。さしずめ今回の活動は前回高まった評価を、さらに確固たるものにする機会と言える。

「この年代で長く選出していただいた中で、やっぱり試合に出られなかったというのは自分の力不足だった。そういった時期を経て、やっぱりJ1の高いレベルで試合に出なければいけない、と感じましたし、それで出場できるようになって、しっかりと試合に出られたのは、選手として自信になります」。本人もアルゼンチン戦で大きな自信をつかみ、今回の活動に臨んでいる。

 3月シリーズでは3人のGKが招集されたが、今回はさらに一人追加された。所属する浦和で頭角を現した鈴木だ。谷も「U-17のときにも一緒にやっていて、そのときから絶対に上のカテゴリーでもやると思っていた」とその力を認める後輩。「J1の舞台で試合に出ている姿を見ても、やっぱり本当に年下なのかなと思うことがあるし、堂々としている。そういう彩艶の良さを自分の良さに変えていけたらと思いますし、そういうのを学びながら、お互いに高め合っていけたらと思います」。多くの刺激を受けているが、もちろん競争に負けるつもりはない。

「(招集は)湘南でのパフォーマンスを見てもらって、それを評価していただいたということだと思う。そこに感謝しながら責任感だったり、覚悟を持って取り組んでいけたら」。ライバルたちから受けている刺激を原動力にして、前のめりで活動に臨んでいる。目指しているのはGKの2枠に入り、本大会でゴールを守ること。谷は6月シリーズに、今の自分の持てる全てを注ぎ込む。


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